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ENDLESS SPORTS ST-X/ST-4クラス 2017スーパー耐久第3戦鈴鹿 レースレポート

2017年06月21日 15:52  AUTOSPORT web

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ENDLESS ADVAN GT-R
ENDLESS SPORTS
スーパー耐久シリーズ 2017第3戦鈴鹿サーキット

開催日:2017.6.10~11
サーキット:鈴鹿サーキット
チーム体制:ENDLESS SPORTS
ドライバー:YUKE TANIGUCHI/山内英輝/元嶋佑弥
予選結果:5位
決勝結果:2位
シリーズランキング:ST-X CLASS 1位

[予選/6月10日(土)]3号車 5位
Aドライバー/YUKE TANIGUCHI 5位 10:25~10:45 ドライ
Bドライバー/山内英輝 3位 11:15~11:35 ドライ
Cドライバー/元嶋佑弥 4位 11:50~12:20 ドライ

 今シーズンも第3戦に組まれたのは鈴鹿ラウンド。昨シーズンに引き続き、今シーズンも敗者復活レースともいうべき[セカンドチャンス100]が組まれた。当チームのGT-Rが走るST-Xクラスは、昨シーズン、[セカンドチャンス100]という枠から外され、タイムアタック方式の予選で基準タイムさえクリアできれば決勝レースに進出できた。

 しかし、今シーズンはタイムアタックの予選で決勝に出きる台数は5台。通過できなかった残り3台は土曜日の夕方に行われる100分のレース[セカンドチャンス100]を走り、クラスの上位2台に入らないと決勝レースで走ることができない。

 これまでの当チームの走りからすれば、タイムアタックの予選で上位5台に入れるとは思うが、何があるか分からない。アタック中に赤旗が出ることだってあるし、コース上に落ちているパーツを拾うことだってある。とにかく、慎重にいくことに越したことはない。結果から言うと5番手……。大きな問題を抱えていたわけではないので[セカンドチャンス100]にいくことはなかったが、こういうこともあると言うことを痛感させられる予選だった。

 AドライバーでアタックしたYUKE TANIGUCHIは、レーシンググローブが滑ってしまい、攻めきれず緊急ピットイン。グローブを交換して再アタックするがすでにタイヤの美味しいところが終わっていて思うようにタイムが伸ばせず5番手に沈む。

 Bドライバーの山内はまずまずのタイムをだすことはできたが、フェラーリがこの鈴鹿でも速く、開幕から3連続ポールを獲得。それ以上に効いていたのが、上位入賞マシンに課せられるウエイトハンディだった。まさにボディブローといった感じで決勝でもジワジワと効いてくことが予想された。

 結局、A/Bドライバーの合算タイムは5番手。Cドライバーの元嶋は決勝に備えたセットでチェックを行う走りをした。

[決勝/6月11日(日)] 3号車 2位
12:34スタート 4時間レース(16:35チェッカー) ドライコンディション

 25℃を超え、夏らしさを感じた前日に比べると、決勝当日は梅雨雲に覆われていた。早朝のフリー走行では各部のチェック、さらには決勝セッティングの確認を行った。

 最大のライバルでもある1号車のGT—Rは、当チームより20㎏重いウエイトハンディを課せられているためか、これほどまでの速さがみられない。ウエイトハンディが10㎏と少ない99号車のGT-R。フェラーリ、ポルシェも速い。とは言っても、今回は飛び抜けて速いマシンがいないから勝てるチャンスも十分にある。

 鈴鹿ラウンドのレース時間は4時間(240分)で、ドライバー交代をするピットストップが2回以上。走行時間はジェントルマンドライバー(YUKE TANIGUCHI)が48分以上。プラチナドライバー(山内英輝)は96分以内と決められている。今回は序盤にトップグループに食らいついていき、マージンを稼ぎだせれば、十分にチャンスあり。2番手でステアリングを握るYUKE TANIGUCHIは、これまでに比べると長い時間を走らないといけない。それならYUKE TANIGUCHIが走りやすいセットでいく。

 いずれにしても、今回の鈴鹿ラウンドでは勝ちにこだわった作戦に徹した。

 迎えた決勝レース。12時30分過ぎ、SC(セーフティカー)に誘導されてローリングが始まる。開幕のもてぎに続き、SUGOラウンドでも、スタート直後にラインを塞がれ、スタート奪取できなかった。今回こそは……。しかし、前をいくGT-Rに激しくラインを塞がれ、今回もまた会心のスタートを切ることはできなかった。それでも熱くならず冷静にチャンスをうかがう山内。

 オープニングラップで3番手スタートしていたポルシェをパスして4番手で追走。5ラップ過ぎには、ラップ遅れのマシンが出始め、コーナーで引っかかるといっきに3秒近くラップタイムが落ちるが、逆にタイミングいいといっきに3番手のマシンに急接近するという走りが続いた。

 19ラップ目、時間にしてスタートから40分が過ぎようかと言う時だった。シケイン手前で走行中のメルセデスからタイヤが外れてしまう。マシンがクラッシュすることはなかったが、外れたタイヤがコース上に……。このタイヤを回収するためにSCが入る。

 このタイミングで当チームは1回目のピットストップを行う。タイヤ交換、ガス給油したGT-Rは、YUKE TANIGUCHIのドライブでコースに戻る。これでポジション的には6番手にまで下がるが、トップのマシンはピットストップしていない。こことの差が60秒、5番手のマシンとは約6秒。

 YUKE TANIGUCHI はSCがコントロールしているうちにタイヤをしっかりと暖め、追撃態勢を整えていたため、レース再開すると速いラップタイムで追い上げに入る。35ラップ過ぎ、トップにいた1号車がピットストップ。これで5番手に浮上。

 さらに38ラップ目すぎから上位に付けていたマシンがピットに滑り込んでくる。当チームも43ラップ目にピットストップ。YUKE TANIGUCHIから元嶋に乗り換わる。燃費的にこのままチェッカーを迎えることはできないが、義務化されたピットストップは消化したことになる。

 この時点でのポジションは5番手だが、すぐに4番手に浮上。ギリギリまでピットストップを遅らせていたフェラーリも55ラップ過ぎにピットストップ。さらに最大のライバルである1号車がトラブルで緊急のピットストップ。30分近くのピットストップを要し、上位からは脱落。

 2番手に浮上した元嶋は、トップで逃げる99号車のGT-Rを追う。その差は約2秒。なんとか追撃退制を整えていきたいのだが、99号車とはウエイトハンディで30㎏の差があり、この差が効いてきているのか、8秒近くにまで広げられてしまった。78ラップ目、給油、タイヤ交換のために当チームを含めた3台が同時にピットストップ。観客をおおいに沸かせるシーンとなった。

 7秒近く遅れて入ってきた当チームだったが、トップでコースに送り出すことに成功した。逃げる元嶋。しかし、元々のマシンのセットアップは、元嶋がここまで長く走らす予定ではいなかったので、元嶋中心のセットではなかった。

 その中、必死になってトップのポジションを死守するが、81ラップ目に明け渡すことになってしまう。遅いマシンに引っかかるなどすると、一気につまり、捕らえられるかにも見えたが、ウエイトハンディがジワジワと効き、逆にその差は広がってしまった。

 結局、元嶋の必死の追い上げも実らず、またしても2位でのチェッカーとなってしまった。ただ、ランキングの方は連勝していた1号車が7位に沈んだため、1ポイント差ながら、当チームがトップに躍り出ることに成功した。

 次回は1号車と同じ60㎏のウエイトハンディを課せられてのレース。アップダウンのきついオートポリスだけに苦戦を強いられるのは必死。しかし、シリーズ戦の大きな山場となる富士ラウンドに向けて弾みを付けておきたい。

 九州ラウンド、これまでにない白熱したバトルをお見せできれば……と、熱い気持ちでチームが一丸となって乗り込むので声援宜しくお願い致します。

ENDLESS SPORTS
スーパー耐久シリーズ 2017第3戦

開催日:2017.6.10~11
サーキット:鈴鹿サーキット
チーム体制:ENDLESS SPORTS
ドライバー:小河 諒/高橋 翼/花里祐弥

予選結果:クラス7位
決勝結果:クラス3位
シリーズランキング:ST-4 CLASS 3位

[予選/6月10日(土)] 13号車 7位
Aドライバー/小河諒 6位 10:05~10:25 ドライ 
Bドライバー/高橋翼 4位 10:55~11:15 ドライ 
Cドライバー/花里祐弥 2位 11:50~12:20 ドライ

 開幕戦、第2戦と連続して表彰台に上がっているがいちばん高いところには届いていない。16シーズンのチャンピオンとしては、そろそろ上がっておかないと、連覇の夢が消えてしまう。

 今シーズンの鈴鹿ラウンドも昨シーズンに引き続き、予選は勝ち抜け方式で行われた。
 
 まずはタイムアタックが行われる。当チームが走らすハチロクはST-4クラス。このST-4クラスはGr.2(ST4/5クラス)で走り、A/Bドライバーの各ベストタイムの合算で順位が決められる。
 
 今回のレースでは参加14台中、決勝へ進めるのは13台。通常の予選だとこの時点で予選落ち1台が決まる。しかし、この鈴鹿ラウンドではタイムアタック方式の予選で決勝へいけるのが確定するのは11台のみで、予選通過ができなかった3台はセカンドチャンス100と呼ばれるレースで、クラス上位2台に入らないと決勝へ進めない。
 
 昨シーズンはタイムアタック方式での予選通過は、各クラス3台。それに比べたら厳しさは緩和したが、わずかなミスが許されない。
 
 しかもこのセカンドチャンス100で勝ち上がってきても、他のマシンに比べると100分、余分に走っているわけだからマシンへの負担が増大している。とにかく、イッパツ通過を狙って予選に挑んだ。

 この日の鈴鹿は25度を超える夏日。路面温度も45度を超えていた。国内のサーキットとしては、5.8㎞とコース距離は長い。他のクラスも含めて、クラス上位のつけたほとんどのチームが、コースイン直後にベストを叩き出し、翌ラップにはピットに戻ってくると言う集中したタイムアタックを見せていた。
 
 もっともグリップ力が発揮できるのは1ラップ。ここでしっかりとタイムを出したい。小河はややコースが空くのを待ってからコースイン。2ラップ目にアタックするが裏のストレートで他マシンに引っかかり、2分23秒台に終わってしまう。
 
 トップは20秒台に入ろうかと言う2分21秒032。一度、前後のマシンがいなくなるのを待ち、4ラップ目に再アタック。
 
 本人も「ほぼ完璧にアタックできたけど、もっとも美味しいところじゃなかったから、これ以上は無理でした」と振り返る。結局、小河はこのグループの6番手にとどまる。
 
 Bグループの高橋がアタックするときには、外気温は27度、路面温度47度とさらに上昇。厳しい状況のなかでのアタックとなった。このグループでも速さを見せたのは、86号車のハチロク、S2000、ロードスターも上位に食い込み、高橋は2分23秒台にまで詰めていたが6番手止まり。
 
 結局、当チームのハチロクは、クラス7番手となった。敗者復活レースの[セカンドチャンス100]で戦うことはなくなったが、トップチェッカーを狙うには、やや厳しいポジションからのスタートとなってしまった。

[決勝/6月11日(日)] 13号車 3位
12:34 スタート 4時間レース(16:35チェッカー)ドライコンディション

 決勝当日は前日に比べると、肌寒さを感じる梅雨っぽい天候となった。午前中のフリー走行で各部をチェック。決勝レースのスタートは高橋、2番手には花里、そして小河がラストスパートする作戦で挑むこととなった。

 12時30分過ぎ、SC(セーフティカー)に誘導されてローリングが始まる。12時34分過ぎ、SCが抜け、Aグループがスタートを切る。
 
 数百メートルの間隔を開けて戻ってきたBグループもスタートを切る。もっとも混乱する中段グループからスタートを切る高橋。接触だけは避けたい。
 
 無理をしなかったこともあり9番手まで後退するが、9番手に上がっていたシビックの背後に付け、ポジションアップのチャンスを狙う。
 
 7ラップ過ぎには後方からラップタイムで20秒以上も速いST-Xクラスのマシンが急接近。ラインを譲りつつの走りとなるが、このタイミングでシビックをパスして8番手に浮上。追い上げ体制に入る。

 ところが17ラップ過ぎ、シケインでST-Xクラスのベンツから外れたタイヤがコース上に……。これでセーフティカーが入る。スタートから約40分が過ぎたところだった。
 
 当チームはここで当初、予定していた作戦を変更して1回目のピットストップを行う。長い走行になることを予想してタイヤ交換、ガス満タン、ドライバーも小河にしてコースに送り出す。
 
 ピットストップするチームもあればしないチームもあり、この作戦変更がどういう結果になるかは分からない。21ラップ過ぎ、SCが抜け、レース再開。SCが入る前と同じ8番手からのレース再開。
 
 当チームの前にはピットストップしていないマシンもいることから、この時点では当チームのピットストップは正解と言うことになる。

 小河は25秒台にラップタイムを上げ、追い上げに入る。24ラップ目には6番手に浮上。前には最大のライバルでもある86号車のハチロクがいるが、1~2秒も速いタイムで逃げていく。
 
 予選の時と同じで、格上のクラスのマシンかのような速さだ。36ラップ目、5番手に浮上するも、86号車と開幕戦から速さを見せているS2000がハイペースで逃げていく。

 予選で速さを見せていた55号車のハチロクは、トラブルからかコース上でストップ。これに対しペナルティが科せられ後退。54号車のロードスターもジワジワと迫ってくる。

 随所で熱いバトルが繰り広げるなか、まず最初に2回目のピットストップに入ったのは、この時点(56ラップ目)で2番手につけていたS2000。59ラップ目にトップに躍り出ていた86号車のハチロク。
 
 当チームは61ラップ目のピットストップ。ふたたび、高橋がタイヤ交換、給油したハチロクに乗り込む。コースインした時のポジションは5番手。ただ、2台がまだピットストップしていないので、事実上の3番手。
 
 なんとかS2000とハチロクに喰らいついてチャンスを見出だしたいのだが、とにかく、前をいく2台は速い。
 
 高橋のラップは26秒台。ST-4クラスのほとんどのマシンが26~28秒台でラップを重ねていることを考えれば、高橋のタイムはけっして遅いわけではない。逆に速い方だ。ところがトップ2台は24秒台……。

 結局、当チームのハチロクは3番手でのチェッカーに終わる。3戦連続の表彰台となるが、ランキングでトップにつけるハチロク、さらには2番手に付けるS2000も3戦連続の表彰台。
 
 残り3戦をポール・トゥ・ウィンできれば、0.5ポイント差で連続タイトルを奪取できるが、ポールを逃した時点で自力でのタイトル奪取の夢はかき消されるところにまで追いつめられてしまった。
 
 なにが起こるかわからない。過去に何度も大ドン返しは起きているし、仮にタイトル連覇が断たれたとしても、エンドレスはエンドレスらしい自分たちの戦い方で挑むだけだ。
 
 次回はオートポリス。九州のファンにもエンドレスの熱い走りを見せるべくオートポリスに乗り込みたいので、応援宜しくお願い致します。