元F1ドライバーのウィル・スティーブンスは、ル・マン24時間耐久レースのLM-GTEアマクラスで優勝したことで、スポーツカードライバーとして、自分自身の力を証明できたと感じている。
2015年までマノー・マルシャF1チームに所属していたスティーブンスは、2016年からスポーツカーレースへとキャリアを転換。現在はブランパンGTシリーズなどで活躍している。
そんなスティーブンスは、6月17~18日に行われた第85回ル・マン24時間レースに、JMWモータースポーツの84号車フェラーリ488 GTEのドライバーとして参戦。ロバート・スミス、ブランパンGTの僚友であるドリス・バンスールとともに、GTEアマクラス2位のマシンを2周遅れにする圧倒的な速さでクラス優勝を飾った。
2016年、スティーブンスはLMP2クラスの強豪チーム、G-ドライブ・レーシングからル・マンに初参戦したが、今季は「勝つチャンスがなければ参戦しない」として、プロトタイプクラスへ復帰するチャンスを蹴りLM-GTEアマクラスに参戦していた。
「ル・マンで優勝できるチャンスを得られて本当にうれしいよ」と、スティーブンス。
「いま、結果が出はじめている。僕はF1からスポーツカーの世界にやってきて何ができるか、また僕がこれまでしてきたことを証明する必要があり、それをやりはじめているんだ」
「(ル・マンの体制について)僕らは強いと予想していたよ。僕らは最高のラインアップで、マシンも素晴らしかった。そして、チームも最高の仕事をしてくれた」
「ピットストップは迅速だったし、サーキットでは何もミスがなかった。それはレースでは大いに価値があることなんだ。ル・マンでの勝つためのルールは、ミスを起こさないことだからね」
「夜間はギャップを広げようと、かなりプッシュした。ペースはとても力強いものだったよ」
前述のとおり、スティーブンスの2017年メインプログラムはアウディR8 LMSを駆るブランパンGTシリーズだが、彼はル・マンのクラス優勝によって2018年のGTEレギュラードライバーへの道を開くことができたと感じている。
「来年については、誰にもわからないけど、ル・マンでの優勝という結果は大きな後押しになるはずだ。僕ができることや、チームにもたらすことのできる力が証明できていると思っているよ」
「今年のチャンピオンシップで僕がフォーカスしているのは、ブランパンGTシリーズなんだ。今のところ僕らは良い結果を残せているし、ポイントランキングでもいいポジションにいる」
「ル・マンのような大きなレースに出場して勝利を収めるのは、なにより嬉しいことだよ。ただ、今年はまだ長いシーズンが残っているから来年僕がどこにいるかは、まだ分からないね」