マクラーレンのエグゼクティブディレクター、ザック・ブラウンが、チームもフェルナンド・アロンソも現状に苛立ちを感じているものの、両者の関係は良好であると語った。
2017年、マクラーレン・ホンダには信頼性のトラブルが相次ぎ、第7戦終了時点でいまだにノーポイント、コンストラクターズ選手権で単独最下位に沈んでいる。
アロンソとチームとの現在の契約は今季末までとなっている。カナダGP直前、アロンソは来年について考え始めるのは9月ごろになってからであり、それまでにチームが勝てるような状況になっていれば間違いなく残留すると発言、そうでない場合は他の選択肢に目を向けるかもしれないと示唆した。
一方、マクラーレンはカナダGPの週に何度か、パワーユニットパートナーのホンダに対する批判的コメントを繰り返した。
ブラウンは、カナダGP直前の水曜、ロイターのインタビューに答え、期待していたカナダでのパワーユニットのアップグレードが導入されなくなったことに強い失望感を示し、ホンダとともに成功できるのかという点について「深刻な懸念」を感じ、いつまでも改善が見られないことで「我々は限界に近付いている」と語った。
カナダGPの金曜にはブラウンは、来年に向けて「プランB、プランCを用意している」と述べ、ホンダに早急に改善するようプレッシャーをかけるようなコメントを発した。
しかし、そのカナダGP決勝で、アロンソは10位を走っていたにもかかわらず、パワーユニットのトラブルで残り数周のところでリタイアすることになってしまった(16位完走扱い)。アロンソは、欠場したモナコGPを除く6戦のうち、チェッカーを受けることができたのは1戦のみという有様だ。
しかしブラウンは、そういった状況のなかでもマクラーレンとアロンソとの関係はきわめて良好であるとスペインのASに対して述べた。
「フェルナンドはマクラーレンの雰囲気を気に入っていると思う。ここ以上に彼が走りたいと思うチームはないだろう」とブラウンが語ったとFox Sportsが報じた。
「しかし彼は上位争いをすることを望んでいる。それは理解できる」
「フェルナンドとマクラーレンの間に緊張は一切ない。我々の関係はかつてないほど良好である」
「彼は苛立っている。我々も同様に苛立っている。気持ちは同じだ」
「我々は彼に残ってほしいと考えており、その意向を明らかにしている。彼も残りたいとはっきりと述べている」
「ただ、もっと優れたレースカーが必要だ。我々はそこに気持ちを集中させている」