第85回ル・マン24時間耐久レースは、スタートから8時間が経過した。依然トップは7号車トヨタTS050ハイブリッドが守っているが、40秒ほどの差で1号車ポルシェ919ハイブリッドが続く展開。一方、7号車の後方につけていた8号車トヨタTS050ハイブリッドにはトラブルが発生した。
18時30分頃に2号車ポルシェにトラブルが発生し、LMP1は4台のみが争う展開となった2017年のル・マン24時間。2号車は1時間05分の作業時間を要し、19時35分にピットアウトを果たしたが、総合順位でも大きく遅れをとった。
一方、首位を走るトヨタ7号車は19時36分に小林可夢偉からステファン・サラザンに交代。続く1号車ポルシェはニック・タンディからアンドレ・ロッテラーへ交代。また、4番手を走る9号車トヨタも国本雄資が乗り込んだが、国本のドライブ中に右側ドアが開いてしまうトラブルが起きた。
2番手を争う1号車ポルシェと8号車トヨタは、21時31分のルーティンストップ終了後、一貴がロッテラーに襲いかかる。スーパーフォーミュラのチームメイト同士のバトルは、105周目に一貴がポルシェコーナー手前でロッテラーをかわし、これで7号車トヨタ、8号車トヨタというワン・ツーに変化していった。
しかし、一貴からセバスチャン・ブエミに交代した後の22時47分、ブエミはフロントブレーキ周辺にバイブレーションの症状を訴え緊急ピットイン。8号車トヨタはフロントブレーキから白煙が上がりガレージに入れられてしまう。チームによればフロントモーターのトラブルとのことで、長い作業が予想される。
これで戦いは7号車トヨタと1号車ポルシェの戦いに変化していった。2台は 秒差ほどの差となっており、トラブルひとつで簡単に順位は変化しかねない。3番手には9号車トヨタがつけているが、開始8時間の時点で1周の差がついている。
LMP2クラスは、トップを快走していたヴァイヨン・レベリオンの31号車にドライブスルーペナルティが課せられ、これでチームメイトの13号車オレカがトップに浮上。31号車、ジャッキー・チェンDCレーシングの38号車オレカが3番手に続く展開。LMP2首位の13号車は、LMP1のトラブルもあり総合でも4番手につける勢いとなっている。
LM-GTEプロクラスは、20時にリシ・コンペティツォーネの82号車フェラーリが、LMP2クラスの車両とユノディエールで接触。ガードレールにクラッシュしてしまうシーンも。一方トップ争いは序盤からリードを広げる97号車アストンマーチンがリードを保っているが、上位陣は秒差の戦いとなっている。LM-GTEアマクラスでも、トップを走っていた98号車アストンマーチンの右フロントタイヤがバースト。現在はJMWモータースポーツの84号車フェラーリがリードしている。