2018年からダラーラ供給の共通エアロキットを導入するインディカー・シリーズ。開発テストのドライバーには、2度のインディ500ウイナーであるファン・パブロ・モントーヤとオリオール・セルビアが務めると英AUTOSPORTは報道している。
インディカーは、2012年から現行シャシーのダラーラIR12を使用し、2015年からエンジンサプライヤーであるホンダとシボレーがそれぞれのユーザーチームにエアロキット開発・供給してきた。
2017年からはエアロキットの開発を凍結し、2018年からは全車共通となるユニバーサルエアロキットを導入することとなった。このユニバーサルエアロキットのサプライヤーには、ダラーラが選出されたことが先日発表された。
ユニバーサルエアロキットは、インディカーとダラーラ、デザイナーのクリス・ビーティーが協力して制作し、マシンが生み出す乱気流を抑制しながらフロアなどマシン下部からダウンフォースを生み出すことを目的しているほか、安全対策の強化にも重点が置かれている。
インディアナポリス・モータースピードウェイで7月25、26日に、ミド・オハイオで8月1日に、アイオワ・スピードウェイで8月28日に、セブリングで9月26日にテストが予定。
インディカーの競技委員長であるジェイ・フライは、テストの詳細はまもなく明らかにすると語っているが、英国AUTOSPORTによるとシボレー車両をモントーヤが、ホンダの車両をオリオール・セルビアがテストすると予想している。
「まだサインしたドライバーは誰にも話せないけど、現在のインディカーで“最新”のドライバーで、フルタイム参戦していないドライバーを探していた」
「誰がそれを受けるかは少数だったが、このテストスケジュールをまとめ、ドライバーはそのスケジュールを確実に実行してもらわなければならない。ほかの約束があるドライバーはいらないんだ」とフライ。
昨年までチーム・ペンスキーからインディカーにフル参戦していたモントーヤだったが、ジョセフ・ニューガーデンが加入したことでシートを奪われ、今季はインディアナポリスの2戦のみ参戦していた。
インディ500にレイホール・レターマン・ラニガンから参戦してたセルビアもデトロイト戦のダブルヘッダーに出場するもフルタイムでの参戦はしていない。
「チームとドライバー、関係する人員は、4カ所でのテストのため、プロセス全体を通じて一貫しなくてはならない。来週には10日間、誰が参加するかを知っておかなければならないね」
「テストの間、クルマはダラーラに託され、マニュファクチャラーの秘密保持のために別々のガレージで作業し走ることになるだろう」
フレイは、エアロキットのテストは4つの異なるタイプのトラックで2018年の基本パッケージを厳密にテストするが、詳細はチームに任すことになると語る。
「インディカーとしてテストをする必要はないよ。いくつかのボックスをチェックするためにこれらのトラックに行く予定だ。基準を満たせば、基本的には完了している。これはサインオフのプロセスであり、テストはメーカーとチームに委ねられるよ」