WRC世界ラリー選手権に参戦しているTOYOTA GAZOO Racing WRTのチーム代表、トミ・マキネンは、エサペッカ・ラッピが第7戦イタリア・サルディニアでみせたパフォーマンスを評価。シーズン残り全戦で起用する可能性を示唆した。
2016年、WRC2クラスでチャンピオンに輝いたラッピは、第6戦ポルトガルから3台目のトヨタ・ヤリスWRCをドライブ。WRC最上位クラス初戦では総合10位に入る走りをみせた。
また、6月8~11日に行われた第7戦イタリア・サルディニアでは、ボーナスポイントが与えられるパワーステージを含む6SSでステージ優勝。総合でも4位を獲得するなど、最上位クラス2戦目とは思えないパフォーマンスをみせている。
チームを率いるマキネンは「エサペッカ(・ラッピ)がみせた適応力の速さに衝撃を受けた」とラッピを評価。当初、ラッピはヨーロッパ圏内で行われるラリーにのみ出場する予定だった方針を転換する可能性を示している。
「WRカーに慣れるには、大抵1年間は時間が必要なんだ。しかし、彼はマシンに乗った瞬間、意のままに操っている」
「エサペッカはとてつもないポテンシャルを秘めていて、彼が表彰台に上がる姿を見るまで、そう長く時間はかからないだろうね」
「今後、彼はヤリスWRCに乗り続け、すべてのラリーに出場するだろう。そうしなくてはならない」
ラッピ自身も第7戦イタリア・サルディニアでのパフォーマンスには驚いたと述べたが、次戦の第8戦ポーランドや母国戦である第9戦フィンランドで勝利することは難しいとの考えを示した。
「低速ラリーでのマシン挙動は学習してきた」とラッピ。
「しかし、次からは高速ラリーでの経験を積まなくてはならない」
「確かに(第9戦)フィンランドは馴染みのある1戦だ。それでも勝利することは不可能だと思うよ」
「僕自身も(第7戦イタリア・サルディニアでの)結果には驚いている。しかし、それはモチベーションをキープできたこと、素晴らしいペースノートを作れたことが要因だよ」