ジャパネット銀行は6月15日、ミレニアル世代のお金に関する意識・実態調査の結果を発表した。ミレニアル世代とは2000年以降に成人あるいは社会人になる世代のことを指す。日本では現在の高校生から新社会人といった18~25歳の若年層を指して使われることが多い。
調査は4月28日~5月9日、18~25歳の男女500人を対象にインターネットで行った。
使い道は「車」「旅行」「パソコン」 交際費の支出も多い
「あまりお金に興味がない?」という質問に対して「いいえ」と答えた人が83%。若者の車離れ、ブランド離れと言われるが、お金に興味がないわけではないようだ。
現に他の回答を見ても「買い物が大好き」(75%)、次いで「お金を貯めるのは喜びだ」(74%)、「バリバリ稼ぎたい」(70%)というものが多数派だ。ミレニアル世代は消費・貯金それぞれに対する関心がうかがえ、使うときと貯めるときでメリハリをつけたい、という人が多いと言える。
しかし「たくさんお金を使うのが怖い」(68%)という人も多く、ショッピング自体には関心があるが大きなお金は使わないという堅実なタイプが多い傾向にあると考えられる。
普段財布に入っている金額を聞くと、平均額は1万479円。また「1万円未満」と回答した人が多く、その割合は約6割にのぼっている。
「これ以上のお給料をもらえる仕事をしている想像がつかない」
貯金について聞くと、78%が「している」と回答。最も多い貯金額は「30万円未満」で43%だったが、その一方で「100万円以上」も28%いた。
貯金の目的は「趣味」(41%)、「旅行」(40%)などのレジャーが上位だった。しかし将来を意識した「病気などのリスクヘッジ」(18%)、「結婚・挙式」(15%)、「老後資金」(14%)などの貯金をしている人は少ないようだ。
また貯金と投資では「貯金を重視する」と答えた人が72%で、投資・資産運用をしたことについては「ないが、これからやりたい」が31%に留まっている。大多数は投資や運用にそれほど関心を持っていないといえそうだ。
お金の稼ぎ方について「10年後どれくらいの年収を稼いでいるか」と聞くと、平均額は「430万円」となった。なお金額とその理由に関しては、
「500万円/就きたい職業の平均年収が500万円くらいだから」(20歳・女性)
「400万円/これくらい昇給してほしいという希望をこめて」(22歳・男性)
という希望に満ちた回答があった一方で、「250万円/業界の水準をみるとこれぐらいかなと思う」(24歳・女性)、「230万円/これ以上のお給料をもらえる仕事をしている想像がつかない」(24歳・女性)と厳しく現実を見つめている人もいた。
また「親よりも生涯賃金を稼げる自信があるか?」という質問に対して、「ある」と答えた人は36%に留まっている。自信がない理由については、
「昇給額が少ない職業だから」(25歳・女性)
「現状の年金制度が成り立たなくなり、自分たちが支払う額が増えると手取りは増えない」(21歳・男性)
など、達観した回答がみられた。ミレニアル世代は将来を楽観視する人より、現実的に考える人が多いようだ。