レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは、カナダGP序盤、2番手を走行中にリタイアした後、2017年F1シーズンは彼にとってこれまでのところ「最低」だと語った。
フェルスタッペンは5番グリッドからスタート直後に2番手に浮上、ルイス・ハミルトンの後ろにつけた。レース序盤のセーフティカー後のリスタートでは首位奪取を目指してハミルトンにチャレンジするなど、好調さを見せていた。
しかし70周中11周目、フェルスタッペンはバッテリーの不具合とみられるトラブルに見舞われた。フェルスタッペンは第7戦までで3回リタイアを喫している。
カナダGPでのリタイアについて、フェルスタッペンは、オランダの放送局Ziggo Sportに対し「本当に最低だ」と表現した。
「突然すべてのパワーを失ったんだ」とフェルスタッペンは付け加えた。
「スロットルを開けようとしたら、ダッシュボードも何もかもがシャットダウンして、(チームとの)コミュニケーションすらできなくなった」
「2番手を走っていたのに本当に腹がたつよ」
「スタートはすごくうまくいった。レッドブルチームにとって今まで一番のスタートだったと思う。すごくよかった」
「でも最後は何も得ることができなかった。本当に最悪だ」
「2位でフィニッシュできたはずなんだ。多少状況が悪くても3位にはなれた」
次の第8戦アゼルバイジャンGPでのレッドブルの見込みについて尋ねられたフェルスタッペンは次のように答えた。「あまり気にしてないよ。シーズン全体が何もかも最低なんだから」
フェルスタッペンはモナコGPでは3位を争っていたところ、ピットストップ戦略の影響で5位に落ちてしまい激怒したが、カナダGPはその時よりも失望が大きいという。
「2位にいて、マシンにはその順位を獲得できるほど十分な強さはなかったにしろ、今日は持ちこたえることができたかもしれない」
「オーバーテイクがいかに難しいかを考慮に入れても、2位を達成する可能性はあった」
レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、フェルスタッペンがメルセデスのバルテリ・ボッタスを抑えて2位になる可能性はあったと同意している。
「我々がピットストップを正しいタイミングで行っていれば、彼がそうできなかったはずはない」とホーナーは言う。
「彼は後ろのバルテリにうまく対処していたと思う。とても好調だった」
フェルスタッペンが付け加えた。「(ボッタスとは)バトルですらなかった。僕は彼から遠ざかっていたんだから」
ホーナーは、フェルスタッペンがいつかは結果にフラストレーションを感じるよりは、問題が起きる以前の自身のパフォーマンスに励まされるようになるだろうと考えている。
「あれだけいいポジションにいたのだから失望するのは当然だろう。でも彼はこの出来事から本質をつかむこともできる」とホーナーは語った。
「もっと大局的な見方をするようになる。彼は非常に良いパフォーマンスを発揮していて、マシンのパフォーマンスもますます強力になってきており、リスタートの際に首位争いをしたということをね」
「結果は彼の思いとは違う方へ行ってしまったが、シーズンは先が長い。自然にバランスが取れて、この先のレースで彼の見せ場が出てくるだろう」