人事評価クラウド型運用サービスを提供する「あしたのチーム」は6月13日、人事評価の悩み・課題に関するインターネット調査の結果を公開した。
調査は3月10~14日、会社経営者400人と人事担当者400人、人事評価を受ける立場の従業員400人、合計1200人を対象に行った。
経営者の8割が「従業員は評価制度を理解している」と回答
従業員に自分の評価について「評価が低いと思う」「まあ低いと思う」と回答した人は合計で50.6%。会社の制度や待遇について不満だと思うものを聞くと、最も多かったのが「評価または評価制度のわかりやすさ」(75.5%)。次いで「給料や報酬」(71.0%)、「人事評価」(67.3%)と続く。
「評価または評価制度のわかりやすさ」が「給料や報酬」を上回った結果から、自分の給料や報酬を決めるための"評価制度の仕組み"に不満を抱いている従業員が多いと推測できる。
また従業員に「勤務先は人事評価と給与は連動しているか」と聞くと「わからない」が最も多く48.5%、「連動していない」も32.8%にのぼった。
実際、人事評価制度を導入している会社の従業員は、その仕組みについて51.2%が「理解していない」「あまり理解していない」と回答している。しかし導入している会社経営者の80.8%は、従業員は仕組みを「理解していると思う」「少し理解していると思う」と答えている。
「評価者による甘辛の評価が出てしまう」という人も3割
人事評価を行う人に対して、人事業務の中で課題と感じていることを聞くと「人材の採用のしづらさ」(中途75.4%/新卒70.8%)に次いで3位に「人事評価制度」(69.1%)がランクインしている。
人事評価を行う際の悩みを聞くと、最も多かったのは「評価と報酬との関連性が持てていない」(42.0%)、2位は「評価者による甘辛の評価が出てしまう」(32.9%)、3位は「人事評価の尺度が定められていないため、評価しづらい」(31.0%)の順となっている。
一方で、会社経営者に「上司として部下に正当な評価ができているか」と聞くと、「できている」「どちらかといえばできている」と回答したのは88.6%。「できていない」「どちらかというとできていない」と答えた会社経営者は11.5%しかいなかった。
正当な評価をするために必要だと思うことを聞くと、会社経営者では「上司としてのキャリア」が92.8%で最も多かった。一方で、評価者と従業員で最も多い回答は「評価する基準値」となっている。会社経営者は自分の経験で評価すれば十分と考えているが、それ以外の人は客観的な基準が必要だと考えているようだ。