WRC世界ラリー選手権に参戦するシトロエンは、6月29~7月2日に行われる第8戦ポーランドでクリス・ミークに代わって、アンドレアス・ミケルセンを起用すると発表した。
2017年シーズン、シトロエンのエースドライバーを務めているミークは、第3戦メキシコで優勝したものの、そのほかのイベントではクラッシュやマシントラブルによりポイントを獲得できていない。
6月8~11日に行われた第7戦イタリア・サルディニアでも競技2日目にマシンが複数回横転するクラッシュ。ダメージがロールケージまで及んでいたため、リタイアを余儀なくされた。
この結果、ミークはドライバーズランキングでトップのセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)と114点差、チームメイトのクレイグ・ブリーンとも16点差のランキング10番手と低迷している。
シトロエン・レーシング代表のイブ・マトンは「ここ最近のリザルトを受け、クリス(・ミーク)に第8戦ポーランドでは第1線を離れてみてはと提案した」と語っている。
「クリスも、それがチーム全体にとってベストな選択だと受け入れてくれた。彼の協力には感謝している」
「この束の間の休息で、彼はプレッシャーから解放され、第9戦フィンランドに向け活力を充電する機会を得ることになる」
「2016年のラリー・フィンランドには万全の体制を整えて挑み勝利を手にした。だから、彼がより強くなって戻ってくることを願っている」
■スポット起用のミケルセンとの関係維持も目的
また、このドライバーシャッフルによって、ミケルセンとの関係を維持することも目的のひとつだと述べている。
ラリー・イタリア・サルディニアで約半年ぶりにWRC最上位クラス復帰を果たしたミケルセンは、マシンへの適応やパンクに悩まされながらも、シトロエン陣営最上位の総合8位でラリーを終えた。
「ドライバーラインアップを変えることで、引き続きアンドレアス(・ミケルセン)と仕事を続けられる」とマトン。
「初仕事となったラリー・イタリア・サルディニアは、バトルというよりもテストセッションとしての意味合いが強かった」
「2回目の共同作業では、今回学んだことを活かして上位陣に近づくことができるはずだ。それに、アンドレアスにとってラリー・ポーランドは去年勝利していて好みのイベントだからね」