カタルニアGPで、ドヴィツィオーゾがムジェロに続き2連勝、ライダーズ・ランキングで首位とわずか7ポイント差の2位に、ロレンソは4位完走
2017MotoGP第7戦のカタルニアGPが、バルセロナ‐カタルーニャ・サーキットで開催された。ドゥカティチームのアンドレア・ドヴィツィオーゾが素晴らしいパフォーマンスを見せ、10万人近い熱狂的なMotoGPファンが見守る中、前戦イタリアGPを制してからわずか1週間後に今季2勝目を手中に収めた。
3列目から見事なスタートを切ったドヴィツィオーゾは、オープニングラップを3番手で通過。その後、8周目にチームメイトのホルヘ・ロレンソとマルク・マルケス(ホンダ)をオーバーテイクして2位に浮上。リーダーのダニ・ペドロサ(ホンダ)の背後に迫り、17周目にペドロサを抜いてトップに立った。以降は危なげない走りで、2位に入ったマルケスに3.5秒以上の大差をつけてチェッカーフラッグを受けた。
予選2番手となり、母国開催に燃えるロレンソもフロントローから好スタート。すぐにリードを奪い、5周に渡って首位を守ったが、徐々に順位を落として8番手まで後退。しかし、その後は凄まじい追い上げを見せ、残り4周の時点で4番手までポジションを上げ、そのままフィニッシュラインを通過した。
第7戦終了時点のライダーズ・ランキングでは、2位につけるドヴィツィオーゾがランキング・リーダーのマーヴェリック・ヴィニャーレス(ヤマハ)とのポイント差を7に縮めた。ロレンソは59ポイントで7位。
アンドレア・ドヴィツィオーゾ(Ducati MotoGPチーム#04)1位
「本当に嬉しいが、僕自身ちょっと驚いている部分もある。ただ、今日はかなり行けると確信していたので、スタート前から良い気分だった。僕らが最速というわけではなかったが、昨日レースに向けて良い準備ができていた」
「今日のレースは戦略が勝敗を分けた。僕らはサーキットとタイヤの限界をうまく読み切れたと思う。かなり難しいコンディションだったので、多くのライダーがグリップの大幅な低下に悩まされていた。そこで僕らはタイヤを温存することに集中して、安定したペースで走ることを心がけた。この作戦が功を奏した」
「ペドロサの後ろについた時は、それほど必死にならなくても良いタイムで走行できた。最後の10周はこの走りが効いたようだ。彼の前に出てからは、2台のホンダに対して少しずつ差を広げることができた。今日は本当にうまく走れた!」
ホルヘ・ロレンソ(Ducati MotoGPチーム#99)4位
「この2連勝は、チームにとって素晴らしいリザルトだ。個人的には、今年初めてウィナーから10秒以内でフィニッシュできた。フロントローからのスタートも今季初だったし、数周だがレースをリードすることもできた。つまり、僕らはコンスタントにパフォーマンスを向上させている、ということになる」
「6周目以降にペースを落としてしまったのが残念だ。ブレーキングで何度かパスされて、中盤はトップグループよりもラップタイムが落ちて引き離された。終盤はどうにかポジションを回復して、母国GPを4位でフィニッシュできた。レースペースをさらに安定させるよう仕事を継続しなければならない。できるだけ早く、ヘレスの3位を上回るリザルトを獲得したい」
クラウディオ・ドメリカーリ(ドゥカティ・モーター・ホールディングCEO)
「ムジェロでの驚異的な勝利からわずか1週間でまた表彰台の頂点に立てた。我々が本当に良い仕事をしたからだと自負しているし、勝つことのスリルを味わうだけでなく、我々が着実に成長していることを証明することもできた」
「ドゥカティ・コルセのスタッフ全員に再び感謝の意を表するとともに、終始我々を応援してくれるファンの皆さまにも御礼申し上げたい。皆さまの応援があるからこそ、こうしてランキング・リーダーにも近づけている。ほんの2~3ヶ月前には、今の姿は考えられなかった。苦しい時でも冷静沈着に自分を信じて仕事を続ければ、困難から脱却できる。常にこの精神を忘れないことが重要だ」
ルイジ・ダッリーニャ(ドゥカティ・コルセ・ゼネラルマネージャー)
「ムジェロの素晴らしい優勝に続いて、わずか1週間後にまたしても見事な勝利を勝ち取った。バルセロナはドゥカティとはそれほど相性が良くないサーキットだ。昨年は散々だったので、このGP前に2日間のテストセッションを実施した」
「それがプラスに作用したことは間違いない。我々のマシンには戦闘力があったし、サテライトチームのマシンも力強かった。アンドレアのライディングには知性を感じた。素晴らしいレースを見せてくれた。ホルヘも素晴らしいスタートの後、しぶとく4位で完走した。本当に嬉しい。ドゥカティ・コルセ全員の献身的な努力に感謝したい」