2016/17年シーズンのフォーミュラEは6月10~11日、第7・8戦ベルリンePrixが行われ、第7戦はフェリックス・ローゼンクヴィスト(マヒンドラ)が、第8戦はセバスチャン・ブエミ(ルノー・e.ダムス)が優勝した。
第8戦に組み込まれていたブリュッセルePrixの中止によって、ダブルヘッダーで開催されたベルリンePrix。
オープニングラウンドとなる第7戦の予選では、ルーカス・ディ・グラッシ(アプト・シェフラー・アウディ・スポート)がポールポジションを獲得。ポイントリーダーのブエミは14番手グリッドに沈む波乱が起きた。
迎えた第7戦決勝では、ポールシッターのディ・グラッシがオープニングラップで2.3秒ものリードを築く走りをみせるが、後方からは3番手スタートのローゼンクヴィストが追走する。
レース中盤、ローゼンクヴィストはマシンを乗り換える前に1コーナーでアウト側からディ・グラッシをオーバーテイク。トップに浮上すると、その後はディ・グラッシからのプレッシャーを2.2秒差で跳ねのけトップチェッカーを受け、シリーズ初優勝を飾った。
また、今季すでに5勝を挙げているブエミは14番手スタートから5位までポジションを上げる貫禄の走りを披露。しかし、レース後、タイヤの内圧が規定に達していなかったとして失格処分を受け、第7戦はフラストレーションの募る展開となった。
11日に行われた第8戦では、前日初優勝を手にして勢いに乗るローゼンクヴィストが、ポイントリーダーのブエミを0.098秒差で上回りポールポジションを獲得してみせる。
ローゼンクヴィストは決勝でもスタートダッシュを決め、独走でベルリンePrix2連勝を決めるかと思われた。
しかしレース中盤、マシンを乗り換えるためにピットインし、コースへ戻ろうとしたタイミングで、チームメイトのニック・ハイドフェルドがピットに向かってきたため、両者は交錯しかける。
互いに接触はなく、ローゼンクヴィストはトップのままコースへ戻ったものの、この1件がアンセーフリリースと裁定され、10秒のタイムペナルティが下された。これで実質トップの座はローゼンクヴィストを僅差で追いかけるブエミに移る。
「ペナルティの掲示をみて、フェリックス(・ローゼンクヴィスト)にプレッシャーを与えるのをやめた」というブエミは、そのまま走りきり今季6勝目、フォーミュラE通算12勝目を手にした。
2位は10秒ペナルティを受けたローゼンクヴィストが獲得。3位にはランキング2番手につけるディ・グラッシが続いた。
フォーミュラE第9・10戦は7月15~16日のニューヨークePrix。ベルリンePrixと同様に週末に2レースが行われるダブルヘッダーで争われる。