6月14~18日に行われる第85回ル・マン24時間を直前に控え、レースを運営するFIA国際自動車連盟、ACOフランス西部自動車クラブはLM-GTEプロクラスのBoP(バランス・オブ・パフォーマス)を修正。公式テストでクラス首位となったコルベットC7.Rに性能調整が入った。
アメリカのコルベット・レーシングが走らせる2台のシボレー・コルベットC7.Rは、6月4日に行われたテストデーの午前、午後の両セッションでクラストップタイムをマーク。総合結果では64号車コルベットが3分54秒701を記録してクラス首位となった。
またストレートスピードでは、63号車と64号車の2台のコルベットがLM-GTEトップ2を独占しており、LM-GTEマシン最速の298.0km/hをマークした63号車コルベットは、クラス3番手で並ぶ66号車フォードGT、アマクラスの50号車コルベットC7.R(294.8km/h)の最高速を約3km/h上回った。
これらの結果を受けて、FIAとACOは5月19日に発行したLM-GTEクラスのBoPを更新。コルベットの吸気エアリストリクター径をφ29.7mmからφ29.5mmへと変更し、エンジン出力を低下させている。
フェラーリやフォードなど、コルベット以外のマシンではスピードにつながる変更点はないが、燃料補給時間とスティント長を各車両ごとで合わせるため、燃料タンク容量の調整が行われた。
FIAとACOは14日から始まるフリー走行、公式予選の終了後、さらに追加の性能調整を行うことができる。