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専門職大学、高校生の4割が「進学してみたい」 保護者も「質の高い専門性が身につく」と期待

2017年06月12日 13:12  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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辻調理師専門学校を運営する辻調グループは6月12日、専門職大学・専門職短期大学に関する意識調査の結果を発表した。対象は、高校生、大学生、保護者それぞれ100人、合計300人の男女で、調査期間は6月1日から4日まで、インターネットで回答を募集した。

高校生の認知度は3割弱 うち「詳しく知っている」のはわずか2%

高校生に専門職大学について知っているか聞いたところ、「詳しく知っている」と答えた高校生は2%とごく僅かだった。「詳しく知っている」と「名前は聞いたことがある」を合わせると認知度は28%まで上昇するが、それでも3割弱である。進学の当事者である高校生への浸透度は低いようだ。

同じ質問を保護者にしてみると「詳しく知っている・名前は聞いたことがある」と答えたのは24%と、高校生より低くなった。

「専門職大学」「専門職短期大学」が設立されたら進学したいか訊ねた質問では、37%の高校生が「進学してみたい・やや進学してみたい」と回答。一方で「あまり進学してみたくない・進学したくない」も36%と拮抗している。

本調査で「進学先を選ぶ際に最も重視すること」は「将来就きたい仕事に繋がる」(88.3%)とあるように、高校生にとって進学先と就職は不可分だ。設立できる枠組みが整っただけで、どんな教育を受けられるのかなどの具体的な情報が少ない現段階では、専門職大学に進学したいかどうか問われても決めかねる、というのが本音だろう。

保護者は卒業後の就職への期待が大きい様子 「質の高い専門性が身に付きそう」

一方で、保護者の専門職大学への期待は高いようだ。子どもの専門職大学への進学に賛成する保護者は39%と、反対の12%より20ポイント以上高くなった。

賛成と答えた人に理由を複数回答で聞いたところ、上から順に「質の高い専門性が身につくから」(71.8%)、「大学と同じように学位が授与され、就職に有利そうだから」(51.3%)、「手に職がつくため、将来長い目で見て仕事に困らなさそうだから」(43.6%)と、就職への高い期待が上位を占めた。

専門職大学はカリキュラムの3~4割を企業インターンにすることを義務付けるなど、現場で通用する人材育成の場としても注目されている。スペシャリスト養成への期待も高い一方、本来の目的だった産業競争力の向上へは繋がらないのではという指摘も出ている。