2017年 全日本ロード【JSB1000】第4戦
ポールスタートの中須賀克行が
トップ独走の最終ラップに周回遅れと接触して転倒
開催場所:ツインリンクもてぎ
開催日:6月10日~11日
新たな予選方式が採用された全日本第4戦もてぎJSB1000クラスの予選。35分の計時アタックで行なわれるQ1で上位10台がQ2への参戦権利を与えられる。
まずはQ1。開始10分程度で秋吉耕佑(DL)と中冨伸一(DL)という上位ライダーが相次いで転倒。さらに続いて中須賀克行(ブリヂストン)が転倒という大波乱。
その時点で中須賀は唯一の1分48秒台となる1分48秒810でリーダーボードのトップに立っていたが、すぐにピットに戻ってTカーに乗り換える。
結局、中須賀以外に1分48秒台をマークする者はなく、そのまま中須賀がトップのままQ1が終了。
野左根航汰(ブリヂストン)と高橋巧(ブリヂストン)とともにQ2を飛ばしてQ3への進出が決定。津田拓也(ブリヂストン)・渡辺一馬(ブリヂストン)・高橋裕紀(PI)・藤田拓哉(ブリヂストン)・山口辰也(ブリヂストン)・濱原颯道(ブリヂストン)、清成龍一(PI)の7人が、Q2で三つの席を争うことになった。
続いてQ2が開始。濱原・山口・藤田の順でノックアウト。最後は渡辺が最下位。津田・清成・高橋裕紀がQ3進出となった。
そしてトップ6によるハイレベルなQ3。高橋裕紀・津田・清成とノックアウト。4周目には高橋巧と野左根が決勝レースを思わせるバトルを見せ、高橋巧がノックアウト。
ヤマハファクトリー同士の争いとなった最終決戦を中須賀が制してポールポジション獲得となった。
決勝レースでホールショットを奪ったのは中須賀。オープニングラップから逃げにかかる中須賀の背後に迫ったのは清成。以下、野左根・津田・高橋巧・高橋裕紀の順で1周目を終える。
3周目に中須賀が清成を突き放して独走体勢に移行。野左根は清成との熾烈な2位争いを制して中須賀を追い、ヤマハファクトリーがワンツー走行を開始。
同様に清成を捕えた高橋巧が単独3番手で周回を開始。中須賀・野左根・高橋巧のトップ3台はそれぞれが後続との距離を保ちながら淡々と周回を重ねる。
最終ラップ。トップを快走していたかに見えた中須賀が、急にラインを変更した周回遅れのマシンと接触して転倒。これで野左根が全日本JSBクラス初優勝。
高橋巧が2位で、また津田が3位でフィニッシュ。中須賀はすぐにマシンを起こしてレース復帰。9位でゴールした。
●野左根航汰(予選2位・決勝1位)
「路面温度が高く、タイヤには厳しい状況でした。中須賀さんについていくためには、タイヤ任せで走るしかなく、序盤でかなりタイヤに無理をさせてしまいました」
「そのため、中盤から自分のタイヤはかなり苦しい状況でしたが、終盤には自分で走り方を替えてみたら、1分49秒台でラップすることができました。終盤になってもタレの少ないブリヂストンタイヤのお陰です」
●山田宏(株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー)
「決勝日は予選日よりも気温・路面温度ともに下がり気温25℃・路面温度43℃というコンディションでスタートしました。もてぎの特徴であるハードブレーキングに備えて、多くのブリヂストン装着ライダーがフロントにハード・リアにミディアムハードのチョイスでした」
「渡辺選手と山口選手は前後ともに柔らかめのミディアムを選択しました。レースはポールシッターの中須賀選手がオープニングラップからトップに立って独走状態を築きましたが、最終ラップに後続との差を5秒以上とし、ゴールまであとわずかのところで周回遅れの選手と接触・転倒という非常に残念なアクシデントが発生しました」
「替わってトップでゴールしJSBクラス初優勝となった野左根選手にお祝いを申し上げます。2位高橋巧選手・3位津田選手と続き、6位までをブリヂストンユーザーが占めてくれたことをうれしく思います」
URL:http://ms.bridgestone.co.jp/
2017年 全日本ロード【J-GP2】第4戦
生形秀之が今季初優勝
ブリヂストンユーザーが表彰台独占
開催場所:ツインリンクもてぎ
開催日:6月10日~11日
40分間のタイムアタックで争われた全日本第4戦もてぎJ-GP2クラスの予選。セッション中盤にリーダーボードのトップに躍り出たのは生形秀之(ブリヂストン)。
それを追いかけたのは石塚健(DL)・榎戸育寛(DL)・柴田陸樹(DL)の若手3人。この4人が1分53秒台で争う。
残り10分を切ったところで生形が1分53秒067をマーク。2番手以降をコンマ5秒ほどつき離す。
残り5分。関口太郎(ブリヂストン)が1分53秒388と一気に自身のタイムを詰めて2番手浮上。直後に榎戸が1分53秒162をマークして関口を逆転。榎戸はさらにアタックを続け、ついに1分52秒台をたたき出してリーダーボードのトップ浮上。
榎戸以外に1分52秒台を記録する者はなく、榎戸はそのまま文句なしのポールポジション。生形2番手・石塚3番手というフロントロウの面々になった。
曇天のなかでスタートした決勝。レース序盤をリードしたのは榎戸。生形はスタートで若干出遅れたが、2周目には2番手まで挽回し、逃げる榎戸を追う。石塚と関口が表彰台争いを展開しながらトップ2台を追う。
5周目のヘアピンで榎戸がスリップダウンし、生形が難なくトップ浮上。その1秒ほど後方で石塚と関口が表彰台争いを続行している。
7周目。関口が石塚を捕えて2番手浮上。猛然と生形を追いかけ始める。13周目のヘアピンで今度は石塚が転倒。これで水野涼(ブリヂストン)が単独3番手走行に移る。
レース終盤。生形は関口に2秒以上のアドバンテージを築いた。そしてそのまま生形が今季初優勝。2位フィニッシュ関口と3位フィニッシュ水野が表彰台を獲得。ブリヂストンユーザーが表彰台を独占してみせた。
●生形秀之(予選2位・決勝1位)
「決勝タイヤは事前テストから決めていました。とてもフィーリングが合うタイヤだったからです」
「特に暑いコンディションでは高い競争力がありましたし、おかげで自信を持ってレースに臨めました。決勝中もマシンとのバランスがよく、グリップの持ちも良くて、最後まで安定して走ることができました」
●山田宏(株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー)
「気温24℃・路面温度42℃という好条件でスタートした決勝。フロントは関口選手がミディアム、生形選手と水野選手がソフト、をそれぞれ選択。リアは3人共にミディアムハードを選びました」
「優勝したのはウイークをとおして好調だった生形選手で今季初でした。生形選手とチームの皆様にお祝いを申し上げます。2位関口選手・3位水野選手とブリヂストンユーザーが表彰台を独占してくれたことを、非常にうれしく思います」
2017年 全日本ロード【J-GP3】第4戦
太田虎之進がトップ争いを展開し大きな成長を見せる
開催場所:ツインリンクもてぎ
開催日:6月10日~11日
第4戦の舞台はツインリンクもてぎ。太田虎之進(ブリヂストン)は、金曜日の合同走行では徐々に調子を上げ、午後の2回目の走行では3番手につけたが、土曜日の予選で太田は11番手に沈んでしまう。
ブリヂストンユーザー最上位は10番手の福嶋佑斗(ブリヂストン)と、苦戦を強いられる。予選ポールポジションを獲得したのは古市右京(DL)。以下小室旭(DL)・安村武志(DL)とフロントロウはベテラン勢が占めた。
うす雲が広がった決勝日。古市と安村のトップ争いでレースがスタート。すぐに栗原佳祐(DL)・小室・山中琉聖(DL)・太田らを加えた大集団で混戦に突入する。
トップ集団はやがて8台に絞られ、レース中盤には5台に。この中で太田は着実に順位を上げ、12周目にはトップ浮上。しかし混戦状態のなかで首位をキープすることはできない。
ラスト2周でトップは古市。そのすぐ後ろで太田は、小室・伊達と接触しかかり、集団最後尾まで順位を落としてしまう。
レースはそのまま古市が逃げ切って全日本初優勝。太田は最後まで健闘を見せて5位でフィニッシュした。
●山田宏(株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー)
「レースは気温24℃・路面温度38℃の好コンディションでスタートしました。レース終盤まで5台による激しいトップ争いが続き、白熱したレースになりました」
「ブリヂストンユーザーの太田選手がこのグループで一時トップを走行していたので表彰台を期待したのですが、残り2周で接触を避けようとしてポジションを落としてしまいました」
「レースはブリヂストンユーザー全員がV02のミディアムコンパウンドで戦い、タイヤは終始良好に作動していました」
2017年 全日本ロード【ST600 Supported by BRIDGESTONE】第4戦
前田恵助が念願の全日本初優勝
10代ライダーが表彰台を独占
開催場所:ツインリンクもてぎ
開催日:6月10日~11日
朝から好天に恵まれた全日本第4戦もてぎの予選日。しかし昼過ぎから雲が出てきて、あっという間に曇天に。
ST600予選セッション開始直前についに雨粒が落ちてきた。しかも開始5分程度で雷が鳴り、赤旗が提示された。
25分程度の中断を経て、残り20分間でのタイムアタックが再開。雨はすぐに上がり、路面もほぼドライ。しかし残り10分でふたたび雨粒が落ちた。
これでほぼ全車がピットイン。この中途半端な予選セッションはそのまま終了。前田恵助がポールポジションを獲得。以下、長尾健吾・奥田教介と若手がフロントロウを独占した。
決勝日は雲が多い一日だったが、ST600クラス決勝が始まるころには雲の切れ間から強い日差しが降り注いでいた。
スタート直後から前田と長尾がトップ争いを開始。ファステストラップをたたき出して長尾を引き離す前田。長尾は岡本裕生・國峰啄磨と3台での2位争いに移行する。
3周目に2番手争いグループのトップに出た岡本が集団から抜け出すが、その岡本を単身で國峰が追いかける。その間にトップの前田は後続に2秒以上のアドバンテージを築いた。
レース中盤。十二分に開いていたトップ前田と2番手岡本の差が少しずつ詰まり始めた。逆に3番手を走行していた國峰はペースが上がらずに清末尚樹・和田留佳に表彰台争いを挑まれる。
岡本は前田に1秒以内に迫ったものの、前田はペースを上げて岡本をつき離すと、全日本初優勝を遂げた。3位争いは清末に軍配が上がった。
●前田恵助(予選1位・決勝1位)
「全日本4年目の初優勝はすごくうれしいです。今日はライダーには余裕があったけれど、バイクのセッティングは不十分で余裕がありませんでした」
「一時、後続との差が詰まったときは焦りましたが、自分の走りを心がけました。レース展開は全く考えず、ロングランだと思って流れに身を任せていたのが勝因だと思います」
●山田宏(株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー)
「予選でポールポジションを獲得した前田選手がレース序盤からトップに立ち、全日本4年目で初優勝を果たしました。前田選手とチームの皆様にお祝いを申し上げます」
「トップ争いはレース終盤に白熱し、残り2周で前田選手がファステストラップを出す素晴らしい走りを見せ、タイヤの性能も十分に引き出してくれました。前田選手は19歳、2位の岡本選手、3位の清末選手がともに17歳と、10代の選手が表彰台という結果をうれしく思います」
URL:http://ms.bridgestone.co.jp/