WRC世界ラリー選手権第7戦イタリア・サルディニアは6月10日、SS10~15が行われ、オット・タナク(フォード・フィエスタWRC)が総合首位に浮上。24.3秒差の総合2番手にヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)がつけた。
■Mスポーツ
●セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合6番手
「タフな週末だ。上手くドライビングしていると感じているし、マシンのバランスにも満足している。それなのに、何故か望んでいるパフォーマンスを実現できなかった」
「何かが間違っているんだろうけど、それが何なのかが分からない。すべてのラリーにそれぞれ特徴があるから、(第8戦)ポ―ランドではもっと良いフィーリングで、いつものスピードに戻れることを願っている」
●オット・タナク(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合1番手
「今日1日、激しい戦いだったけど、すごく楽しめた。何人かはリタイアしてしまったが、僕たちは良い仕事ができた。今すべきことは、これまでの流れを維持することだ」
「今週末は良い戦略が立てられたと思う。サルディニアは特別なイベントだから、特別なアプローチが必要なんだ。マージンを持つことが重要で、そうやって戦ってきた。今後もそう戦うつもりだ」
「午後はマシンの状態が完璧だったから、チームには本当に感謝している。彼らは文字通り、全力を尽くしてくれた。もし彼らがいなければ、トップに上がることはなかっただろう」
「まだ、40キロメートルの非常に厳しいステージが残っている。だけど、充分なギャップがあるから、仕事をやり遂げるだけだよ」
●エルフィン・エヴァンス(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合26番手
「今日はいい形でマイレージを稼ぐことができた。ラリー・イタリア・サルディニアはシーズンを通して、もっとも“研磨材”のように路面が荒れたラリーのひとつだ」
「だから、ラリーに出走して、できる限りのデータを集めることが重要なんだ。それが、僕らがしてきたことで、それを今後の開発に活用することができる」
■ヒュンダイ/ヒュンダイ・モータースポーツ
●ヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合12番手
「打ちのめされたような気分だ。アマチュアのようなミスをしてしまって、リヤのサスペンションを折ってしまった。早く曲がりすぎて、土手にぶつかったせいだ。それだけのことだった」
「すべて自分のせいで、チームや僕たちのサポーター全員に対して本当に申し訳なく思っている。大事なことはこのミスから学び、次のステージでは正しく物事を運ぶことだ。それまでは上手く行っていたし、リードも維持していたから、なおさら腹立たしいよ」
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合3番手
「午前中はフラストレーションが溜まる展開だったけど、まだ僕たちは表彰台圏内にいるのだから、それほど落胆することもないね」
「ほとんどのドライバーがバランスに問題を抱えていたし、サルディニアのような過酷なラリーではこうしたことが起こり得ることを受け入れなければいけない」
「SS11でステージ優勝した後、ブレーキに問題が出てSS12では1分以上タイムを失ってしまった。僕たちは総合優勝を争っていたんだ。この問題がなければ、土曜日の終わりには首位にいられたと思う。でもこれがラリーだ」
「ランチタイムの間にメカニックたちが素晴らしい仕事をしてマシンを直してくれた。タイトではあったけど、午後の走行を続けることができたし、表彰台を目指して戦いを続けることができた」
「最終日はできることをすべてやって、総合3位のポジションを確実なものにする。でもこのラリーにどんな展開が待ち受けているかは誰にも分からないけどね!
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合15番手
「過酷な1日になることは出走順からも分かっていた。でも僕たちは諦めずにステージをただ楽しもうとしていた」
「腹が立つことに、今日の午前中はSS11でパドルシフトのトラブルがあったんだ。アップシフトは問題なかったけど、ダウンシフトができなくなった」
■シトロエン/シトロエン・レーシング
●アンドレアス・ミケルセン(シトロエンC3 WRC)/デイ3総合8番手
「ますます調子が良くなってきたよ! 僕たちはほとんどの時間をC3 WRCのグリップレベルを上げることに取り組んできたけど、僕は自分のドライビングスタイルを維持する必要があるという結論に達した。それが効果的だと分かったんだ」
「代わりにマシンセットアップに取り組むことにしたんだ。今日はそこに注力して、ステージごとにセットアップを変えていった」
「大会中にマシンのセッティングを変更するのは難しい。大きな変更はサービスパークで行う必要があるからね。でも肝心なことは僕たちが正しい方向に向かっているということだ」
●クレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)/デイ3総合27番手
「最初のステージを走った時、パッケージはとても優れていたということが分かった。苦戦した他の2ステージと違って、良いパフォーマンスを発揮できる場面があった」
「好感触を得られた理由は分からないけど、とにかく良い感触だった瞬間があった。それが何であれ、コースを最後まで走り通して経験をさらに積むようにした。明日も同じように取り組むつもりだ」
■トヨタ/TOYOTA GAZOO Racing WRT
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合2番手
「今日最後のSSではタイヤが完全に摩耗し、ブレーキ温度も上がってしまった。しかし、それ以外はうまく行き、コースに合わせてクルマを改善することができたよ」
「午前中最後のSS12では、パンクして遅れたほかのマシンの後ろをしばらく走り、土煙の中で前が見えず10秒程度を失った。どうやら、すぐ後ろを走る自分たちに気がつかなかったようだけど、決して少なくないタイムロスだ」
「だから、チームとして主催者にアピールしたよ。失ったタイムを少しでも取り戻すことができればと期待している」
●ユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合5番手
「最後のステージでスピンした際にパワーステアリングに問題が起こり、タイムをロスした以外は良い1日だった」
「午後のステージでは、タイヤに大きな負担をかけないように全開アタックをひかえ、タイヤをうまく持たせるように気をつけて走り、また、路面が荒れると予想し、日中のサービスで車高を上げて足まわりを硬めた。それが正解だったようだね」
●エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合4番手
「今日は出走順が3番手だったので、道の表面には滑りやすいルーズグラベルが多く、それを“掃除”しながら走るのは大変だった」
「自分にとっては新しい経験だったけど、多くを学べたのは良いことだと思う。思い切り攻めるのではなく、ミスのないスムーズな走りを心がけた」
「午前、午後の両方で最後のSSが近づくにつれてブレーキが厳しくなっていったから、マシンに問題が起こらないよう、かなり注意深く走った」
「また午後は気温が上がり、路面がザラついてタイヤには厳しいコンディションだったので、タイヤを労って走ったが、それは正しい判断だったと思う」