TOYOTA GAZOO Racing WRT勢は3台揃ってトップ5でデイ3を終えた WRC世界ラリー選手権第7戦イタリア・サルディニアは6月10日、SS10~15が行われ、3台体制で挑むTOYOTA GAZOO Racing WRTは、ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合2番手に浮上。エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合4番手、ユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)が総合5番手につけている。
ラリー・イタリア・サルディニアの競技3日目は、サルディニア島北東部のアルゲーロを中心に6SSで争われた。この日もサルディニア島は好天に恵まれ、気温が上昇。乾燥したグラベル(未舗装路)は滑りやすく、タイヤとブレーキに負荷のかかるコンディションとなった。
過酷な状況でライバル勢がパンクやアクシデントに見舞われるなか、3台のヤリスWRCはトラブルなく完走。前日から着実にポジションを上げている。
なかでも、ラトバラはSS12で前を走るマッズ・オストベルグ(フォード・フィエスタWRC)に追いついてしまい、土煙で視界がさえぎられタイムを失う不運もあったが、トップと24.3秒差の総合2番手につけた。
TOYOTA GAZOO Racingのチーム代表、トミ・マキネンは「今年もっともタフなラリーだと思われるサルディニアで、ヤリスWRCは全車が5位以内に入っている。選手とマシンの強さが証明された形だが、エンジニアとメカニックの貢献も忘れるべきではない」と語る。
「彼らは各サービスで多くの作業をこなし、限られた時間内できっちりと仕事を終え、タイムペナルティを受けることなくマシンを送り出している。彼らの素晴らしい働きにも感謝しているよ」
「今日もマシンに大きなトラブルはなく、またパンクもなかった。それがこのラリーでは非常に重要であることは、周りを見ればきっと理解できるだろう」
今季2勝目を狙える位置につけたラトバラは「SS12では、パンクして遅れたほかのマシンの後ろをしばらく走り、土煙の中で前が見えず10秒程度を失った」と走行を振り返った。
「どうやら、すぐ後ろを走る自分たちに気がつかなかったようだ。ただ決して少なくないタイムロスだから、チームとして主催者にアピールした」
「失ったタイムを少しでも取り戻す事ができるのではないかと、期待しているよ」
競技最終日となる11日は島北西部を中心にSS16~19の4SSを実施。最終SS19はステージトップ5にボーナスポイントが与えられるパワーステージだ。4SS合計の走行距離は42.04km、総走行距離は90.13kmとなる。