WRC世界ラリー選手権第7戦イタリア・サルディニアは6月10日、SS10~15が行われ、オット・タナク(フォード・フィエスタWRC)が総合首位に浮上。24.3秒差の総合2番手にヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)がつけた。
競技3日目を迎えたラリー・イタリア・サルディニア。午前中に行われたSS10~12では前日首位につけていたヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC)がトップを維持し、リードを9.4秒まで広げてみせた。
しかし、パッドンはSS13で「アマチュアのようなミス」でコース脇の斜面にヒット。これで右リヤのサスペンションを折ってしまう。
パッドンはマシンの右リヤから時おり火が上がるような状態でステージは走りきったもの、SS14へ向かうリエゾン(移動区間)でストップ。そのままリタイアとなった。
このSS13ではタナクがステージ優勝。パッドンが姿を消したこともあり総合首位に浮上した。勢いに乗るタナクは続くSS14もトップタイムをマークし、リードを24.3秒まで広げている。
総合2番手につけたラトバラは、SS12走行中、パンクしてスローダウンしたマッズ・オストベルグ(フォード・フィエスタWRC)にステージ上で追いつくハプニングがあったほかは、大きなトラブルなく走行。タナクに続く総合2番手につけた。
なお、チームはラトバラがオストベルグの巻き上げた土煙で視界をさえぎられたことで10秒程度タイムをロスしたと考えており、SS12のタイムを減算するよう主催者側に求めている。
総合3番手は、午前中の走行でブレーキトラブルを抱えていたティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が獲得。トップとの差は1分2秒2、ラトバラとは37.9秒差だ。
総合4~5番手はエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)、ユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)が続き、トヨタは3台揃ってトップ5入り。総合6番手にランキング首位のセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)がつけた。
WRC2クラスを戦う勝田貴元(フォード・フィエスタR5)と新井大輝(フォード・フィエスタR5)は、勝田がエンジントラブルやパンクなどがありながらも総合14番手/クラス3番手と躍進。新井は総合31番手/クラス7番手につけている。