WRC世界ラリー選手権は6月10日、SS2~9が行われ、ヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC)が総合首位に浮上した。TOYOTA GAZOO Racing WRTの最上位はヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)の総合4番手だった。
競技2日目を迎えたラリー・イタリア・サルディニア。オープニングのSS2では、クリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)がトップに浮上し、僅差でパッドン、ユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)がつける展開となる。
しかし、ミークはSS5でマシンが複数回、横転する大クラッシュ。ステージは走りきったものの、ダメージはロールケージまで及んでおり、競技リタイアを余儀なくされた。
「スタートから4~5キロの地点にある4速コーナーでのことだった」とミーク。
「少しライン取りがワイドになり、コース脇の斜面にぶつかり横転した。ミスをしないようプッシュしていたんだけどね」
ミークが脱落したことで、トップにはパッドンが浮上。その後はフロントのダンパーに不具合を訴えながらもポジションをキープして、デイ2をトップで終えた。
総合2番手にはSS8終了時点でハンニネンがつけていたが、SS9の終盤でスピンがありタイムロス。トップと38秒差の総合8番手まで後退している。
代わって、総合2番手はティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が奪取。総合3番手にオット・タナク(フォード・フィエスタWRC)、総合4番手にラトバラが浮上した。
なお、トップのパッドンから4番手ラトバラまでは9.8秒差と接近した争いとなっている。
競技2日目はクラッシュやマシントラブルも相次いだ。SS4でトップタイムをマークしたダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)はSS5でターボにトラブルが出て失速。総合19番手につけた。
また、クレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)は序盤にギヤボックストラブルからオイル漏れが発生。デイリタイアを余儀なくされたため、シトロエン勢はスポット参戦のアンドレアス・ミケルセン(シトロエンC3 WRC)のみが走行を続けている。
そのほか、エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)もSS4でクラッシュがありリタイアした。
11日の競技3日目はSS10~15の6SSで争われる。