アニメ版『サザエさん』の磯野波平は54歳、フネは52歳。「え、そんなに若かったの!?」と驚く人もいるだろう。今の50代はもっと若く見えるし、60代以降のシニア層も元気な人が多い。
50歳以上の出会いの場「森羅倶楽部」を運営するイー・シェアーズは7月3日に、第2回となる「もっと大人の出会いパーティー」を開催する。対象は男性68歳以上、女性は年齢不問で、いずれも独身限定。大阪府北区にある森羅倶楽部梅田サロンで行われる。
1回目では6組のカップルが成立
第1回目は4月に行われ、68~80歳の男性と、52~73歳の女性計26人が参加した。平均年齢は男性72.4歳、女性66.6歳と、業界最高齢の出会いパーティーだといえる。
会では自己紹介をしたり、作成したプロフィールカードをもとに1対1で会話をしたりする。また中間で異性の印象を確認し、参加者にスタッフが「あの人が素敵だと言っていました」と伝えられることもあるという。
最後にアンケートを取り、マッチングしていれば後日スタッフから連絡が来る。そしてスタッフが両者合意の上で予定を調整し、会う機会をセッティングするというものだ。この会では6組のカップルが誕生した。
こう書くと、普通のお見合いパーティーと何ら変わりがない。しかし若年層が参加するパーティーと最も異なるのは参加理由だろう。同社広報担当は、
「結婚を考えている人もいるようですが、一人である寂しさから友だちを作りに来ている人のほうが多いです」
と話す。参加者はパートナーと死別していたり、子どもがいたりする人が多い。若年層と比較すると結婚に対するハードルが高いため、恋人よりも「友だち」が欲しいという人もいるという。
しかしなぜ男性は68歳以上、女性は年齢不問にしているのだろう。理由について同担当者は以下のように話した。
「比較的に男性はどの年代でも『自分より若い女性が好き』、女性は『自分より年上の男性が好き』という傾向があります。男性の年齢を区切ることで『自分の年齢でも大丈夫なのか』と参加しやすくしています。また、女性の年齢を制限しないことで『その年代の人と出会いたい』という幅広い人に届くと考えました」
60代後半以上を対象にした出会いパーティのニーズが高まっている?
参加者からは「今までこのようなイベントはなかったので、またやってほしい」と好評だという。同担当者も「参加者は15人くらいかと思っていましたが、予想より多くの方からご応募いただき驚きました」と話す。
「いまの50代前後は若々しい方が多く、業界的にもその層の出会いパーティーは充実しています。でも60代後半以降の方を対象にしたパーティーはありませんでした。ニーズはあるのに残念ながらあぶれてしまっていたんです」
同社は日本の高齢化とシニアへのスマホ普及状況等から、70代以上の層への出会いの場の提供も積極的に行っている。今後も65歳以上を対象にしたイベントやパーティーを定期的に開催していく予定だ。