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マクラーレンF1がホンダに再びプレッシャー。「プランB、Cを用意している」

2017年06月10日 06:32  AUTOSPORT web

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2017年F1第7戦カナダGP フェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)
マクラーレンのエグゼクティブディレクター、ザック・ブラウンが、ホンダのF1パワーユニットにこのまま改善が見られない場合は契約を続けるわけにはいかないと示唆、2018年に向けてプランB、プランCを用意していると発言した。ブラウンは、向上するためにホンダに変革を図ることを求めている。

 ブラウンは今週水曜にロイターが行ったインタビューにおいて、F1カナダGPで期待していたパワーユニットのアップグレードがなされないことに大きな失望感を示し、「我々は限界に近付いている」と発言。また、「ホンダとともに世界タイトルを獲得したいと思っているが、それが達成できるかどうかを、いずれ判断する必要がある。今の我々は深刻な懸念を抱えている」とも語った。

 マクラーレンが来年に向けてメルセデス、あるいはルノーのパワーユニットへのスイッチを検討しているとの推測が持ち上がっているなか、カナダGP金曜にブラウンは再びホンダにプレッシャーをかけるような発言を行った。


「2018年のマシンについて作業を始めている。2018年まで時間がない」とブラウンはBBC Radio 5 Liveにおいて語った。

「サマーブレークまでに18年に影響する決断をすべて下す必要がある」

「我々にはいくつかプランがある。プランB、プランCを用意している」

「すべてのチームに友人がおり、コーヒーを飲みながらいろいろなことを話している」

 ブラウンは、2018年に契約を継続するためには、ホンダは競争力を発揮できる能力があることをマクラーレンに対して示す必要があると示唆した。

「今はホンダを搭載する予定だ。だが、来年上位で戦えるという自信を得るために、何かが起こる必要がある。今はそのことに取り組んでいる」

「競争力をつけなければならない。競争力が向上しているという兆候を常に示す必要がある」

「具体的な位置や予選順位などの数値は想定していない。だが今の我々がいいレースをしていないのは確かだ。(すべて)完走してもいないし、スタートすらできないレースもあった」

「こういうことを続けていくわけにはいかない」

「これから来シーズンまでの間に必要なのは、すべてが解決し、前進しつつあるという自信を持てるようになることだ」


 ブラウンは、ホンダはF1に合わせてフィロソフィーを変える必要があると主張している。

「(レーシングディレクターの)エリック(・ブーリエ)がF1のカルチャーについてよく話している。エンジンを製造する場所、それに関わるスタッフについては、もっとF1の経験が必要であり、経験を得るために柔軟な姿勢でなければならない」とブラウンは言う。

「何かが変わる必要がある」

「同じことを続けていれば、同じような結果しか得られない。しかし彼らはこの2年、同じことをしてきた」

「彼らは何かを変える必要がある。リスクを伴うかもしれないし、通常ではやらないようなことかもしれないことでもしなければならない」

「同じことを続けて、同じ結果を出し続け、何か奇跡が起きて状況が変わることを期待しているだけではだめなのだ」
 
「彼らはアプローチを少し変える必要がある」

 マクラーレンは第6戦終了時点でノーポイント、コンストラクターズ選手権最下位に沈んでいる。フェルナンド・アロンソの契約は今季末までとなっており、アロンソも何らかの変革を求めて「戦えるポジションに今、いないのであれば、プロジェクトを変える必要があるかもしれない」と発言している。