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E-girls、19人体制で最後のTVパフォーマンス 『Mステ』出演と今後への期待

2017年06月09日 15:03  リアルサウンド

リアルサウンド

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 E-girlsが6月5日、「E.G.EVOLUTION」と称して新体制を発表した。


(関連:新生E-girlsはどう進化する? 新体制の狙いを読む


 E-girlsは、Dream、Happiness、Flowerを中心に構成され、2011年に始動したガールズ・エンタテインメント・プロジェクト。新体制では、これまでE-girlsに参加していたメンバーはそれぞれが所属するグループをすべて含めた「E.G.family」となり、その中にE-girls、Flower、Happiness、ShuuKaRen、DANCE EARTH PARTY、Dream Ami、スダンナユズユリーの7アーティストが所属するかたちになる。また、E-girlsは一つのチームというポジションになり、メンバーは19名から11名に。これまでリーダーを務めてきたDream Ayaがパフォーマーを引退して、チーフクリエイティブマネージャーに就任するほか、Dream Amiがソロ活動に専念することなどが発表されている。


 E-girlsの強みは、なんといっても歌とダンスのプロフェッショナルが集結していること。ShizukaやAmi、AyaといったDreamメンバーの歌唱力をはじめ、藤井夏恋や鷲尾伶菜といった各グループから選抜されたボーカリストの歌声の美しさや、SAYAKA、YURINOといったダンス面を支える精鋭によるダイナミックでキレのある踊り。この2つを単なるポップとしてではなく、ヒップホップやR&Bなどのジャンルから受けた影響を色濃く残し、大人数で絶妙なバランスを保ちながら表現することができるのが、強みであり魅力だ。さらに、19人が一堂に会すことで生まれる華やかさは、まさにE-girlならではのものである。


 プロジェクト始動からおよそ6年、2014年には初の単独&アリーナツアー『E-girls LIVE TOUR 2014 COLORFUL LAND』を成功させるなど、E-girlsはティーン層が憧れる存在として成熟期を迎えている印象だった。なぜ今E.G.Familyとして再編成が行われ、新体制で活動をスタートする道が選ばれたのか。そこには、各メンバーたちの“成長”が関係しているように思う。


 E-girlsの土台となっていた各グループの成長や、さらなる派生ユニットの誕生というトピックが相次いだこともあり、それぞれが次なる可能性を求めた結果として新体制への移行が起こったのではないか。E.G.Familyという大きな枠を設けて個々の活躍を後押しするということは、それだけプロジェクトの規模感が拡大したということでもある。今回の新体制以降は、E-girls単体ではなくE.G.Family全体の活躍にますます注目が集まるだろう。


 日本における2010年代のガールズグループの金字塔を築いたE-girlsプロジェクト。今回の「E.G.EVOLUTION」は、今後の音楽シーンにどのような影響をもたらすのだろうか。世界では、Spice Girls以降に拡大していったガールズグループの文化。K-POPではメジャー化しているものの、“アイドル”というカテゴリが存在する日本においては浸透しづらい面もある。しかし、E.G.Familyが活躍することで様々な音楽性を持つガールズグループを目指す人が増え、シーンの拡大に繋がる可能性を秘めている。


 E-girlsは本日6月9日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)で現体制ラストのTV出演を終えると、7月15日、16日に開催される『E-girls LIVE 2017 ~E.G. EVOLUTION~』をもって3つのグループによるプロジェクトを終了。11人組のグループとして新たに歩み始めることになる。今後はE-girlをはじめ各グループはよりグループごとのカラーを強め、ソロ活動では得意な分野をさらに極めていくことになるだろう。残りわずかな19人でのパフォーマンスをしっかりと目に焼きつけ、それぞれの門出を祝いたい。(中村拓海)