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佐藤琢磨が語るインディ500優勝の“ターニングポイント”。「相手の動きが予測できていた」

2017年06月09日 11:52  AUTOSPORT web

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オートスポーツNo.1458では、佐藤琢磨がインディ500優勝を手繰り寄せた“ターニングポイント”について語っている
インディ500で歴史的快挙を成し遂げた佐藤琢磨。世界はもちろんのこと国内レース界でも、いまだその興奮は冷めていない。

 当の琢磨本人はその後、デトロイト、テキサスと続く連戦の真っ只中にある。そんな多忙を極めるなか、オートスポーツNo.1458(6月9日(金)発売号)の取材に対し、琢磨が“インディ500での優勝”について詳細を語っている。

 インディ500の決勝翌日に行なわれた表彰パーティ。その壇上に立った琢磨は「僕が18~19歳だったころ──大学生のときに読んでいたオートスポーツで、レースの世界のことを知った」と自らのキャリアを振り返った。

 そんな本誌に対して、琢磨はインディ500で優勝を成し遂げるうえで“ターニングポイントとなった瞬間”について克明に語っている。

 そのうちのひとつが、レース終盤、「あわや接触!」という絶体絶命のシーン。

 チェッカーまで残り25周。先頭のマックス・チルトン(チップ・ガナッシ)をそのまま逃がすわけにはいかない場面で、エド・ジョーンズ(デイル・コイン・レーシング)、エリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)らと2番手争いをしているときのことだ。

「ジョーンズがグループの先頭で、エリオがアウトから仕掛けていった。こちらは2台のトウ(スリップ)を使っている状況でした」

「そんななか、エリオがかなり外側へ行ったため、2台の真ん中にぽっこりとスペースができたんです」

「その真ん中に並んで入ろうと思ったら、(ほぼスリーワイド状態になりかけていたときに)エリオがいきなり戻ってきた。結構な急ブレーキが必要でした」

 寄せてきたカストロネベスとの接触を回避するべく、本能的、瞬間的にマシンを左へ向けた琢磨。そのとき「ジョーンズの右リヤ」と「琢磨の左フロント」の間隔は、“わずか10cm”のように見えた。時速370kmといった超高速域での出来事で非常に危ないシーンだった。

 もしも、この場面で接触していたら、優勝どころか大事故に見舞われていた可能性さえあった。ところが、このときの琢磨には、驚くほど冷静にライバルの動きが見えていた。

「ポジション争いのなかでああいうことはある。あのときの僕は相手の動きを予測して走ることができていましたから、無事に切り抜けることができた(接触を回避することができた)」という。

 このときの琢磨には、インディ500現役最多勝ドライバー、カストロネベスの動きが手に取るように見えていたということだ。

 このほかにも、残り10周を切ったところから、カストロネベスを相手にどう戦うか──琢磨がコクピットのなかで巡らせていた思考、駆け引きについて、詳細に語っている。

 日本人として、史上初めてインディ500を制した佐藤琢磨。オートスポーツNo.1458では、その歴史的快挙のすべてを知ることができる。

■オートスポーツNo.1458(2017年6月9日発売号)
【特別付録】
佐藤琢磨インディ500優勝記念
特別センターピンナップ(77cm×28cm)

autosportさん(@autosportofficial)がシェアした投稿 - 2017 6月 7 1:27午前 PDT


【おもな内容】
佐藤琢磨インディ500制覇──歴史的快挙のすべて
・写真で見る琢磨のインディ500(レースダイジェスト)
・[インタビュー]時速370kmの先に見えた光源
・F1関係者が見たアロンソの挑戦と琢磨の快挙
・琢磨、パーティも支配~245万ドルのスピーチとジョーク
・米国オープンホイールを28年間追い続けた男の「夢」
・インディ500レースレポート&リザルト
・クルマとレースを感じるコラム「インディの風」
ほか

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