マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソは、9月までにチームが優勝できるようになるなら無条件で残留を決めるが、そうでない場合は他の選択肢に目を向けるかもしれないと示唆した。3年目を迎えてパフォーマンスに改善が見られないチームに対し、アロンソは変革を求めている。
マクラーレンとホンダが再度手を組み、アロンソがチームに復帰してから3年目のシーズンとなるが、これまでの決勝最高位は5位であり、まだ一度も表彰台を獲得できずにいる。
2017年は昨年よりさらに状況は悪化、6戦を終えていまだにノーポイントでランキング最下位と、マクラーレンにとってチーム史上最悪のシーズン序盤となった。
アロンソの契約は2017年末で切れるため、去就に注目が集まっている。カナダGPを前にした木曜、アロンソは、9月ごろに来年について考え始める予定であり、それまでにチームが勝てるような状況になっているようなら、間違いなく残留すると語った。
「僕らは勝たなければならない。9月ごろまでに勝てるような状況になっていれば、僕は残留するという決断を下す」とアロンソは述べた。
それに対し、「マクラーレン・ホンダが9月までに勝てないことは誰もが分かっているが、9月までに1勝もできなければ100パーセント確実にマクラーレンから去るのか」という質問がなされ、アロンソは今の段階では100パーセント決断していることは何もないと答えた。また、向上が見られないなか、チームはなんらかの変革を図る必要があるとも述べている。
「6月の時点で来年の決断について、100パーセント何かを断言することはできない。まだ考え始めてもいない。ただ、僕らは皆、勝ちたいと思っている。(マクラーレンのエグゼクティブディレクターである)ザック(・ブラウン)も勝つことを望んでいる。彼は、マクラーレンをタイトル争いをする立場に復活させたいと考えているんだ」
「3年たったが、まだそのポジションに立つことはできずにいる。チームにとって、状況が変化する必要があると思う。僕にとっても同じだ。優勝したい。このプロジェクトに加わったのは、ワールドチャンピオンになりたかったからだ。でも僕らは今、そういう状況にない。状況が変わり、戦えるポジションに今、いないのであれば、プロジェクトを変える必要があるかもしれない。僕に今言えるのはそれだけだ」
「繰り返しになるが、夏が終わって、9月か10月ごろになれば、じっくり考える。それまでは100パーセントだと言えることは何もない。夏が終わった後、最善の決断を下す」
アロンソは、モナコGPを欠場してインディ500に挑戦したものの、自分にとって何より重要な目標は3度目のF1タイトル獲得であると改めて強調した。
「何度も言ってきたように、僕が何よりも重要だと思っているのは3度目の世界タイトル獲得だ。この16年間、F1マシンを走らせるスキルを磨いてきた。僕が走れるマシンの中でベストなのはやはりF1マシンだ。でも、F1で成功できず、3度目のタイトルを取れなかったとしても、モーターレーシングを愛する気持ちに変わりはない。他のシリーズでレースをするだろう。どんなシリースであっても僕は勝てる。それは分かっている」
マクラーレンから離脱する場合、アロンソが来年他のトップチームに移籍できる可能性は低いとみられている。