LCRホンダのカル・クラッチローは今週末のカタルーニャGPを前に、なぜ他のライダーたちがバルセロナのコースレイアウトの変更について不満を言っているのか理解できないと語っている。
2016年のカタルーニャGPは、金曜日のフリー走行中にMoto2ライダーのルイス・サロムが事故で死亡したため、F1のコースレイアウトを使用し、サロムが転倒した12コーナーを使わずに迂回するコースで行われた。
現在はF1コースの14コーナーと15コーナーの前にMotoGP専用のシケインが設けられ、ライダーたちは先月のテストで試走した。
ドゥカティのホルヘ・ロレンソは新たなシケインはホンダにとって有利に感じたと語ったが、クラッチローはその言葉に戸惑ったという。
「皆が新しいシケインについて文句を言っているけど、そうすることを選んだのは僕たちだ。選んだことに文句をいうことはできないよ」とクラッチロー。
「(2016年に)F1のコースを周ることを選んだのは確かだ。なぜならその方が安全だったからだ。そのあとで壁が高すぎるから使い続けることはできないと言われ、『わかった、じゃあこうしてくれ』と頼んだんだ」
「運営側はそうしてくれたのに、今になって皆不満を言っている。結局、僕たちにできることは何もないんだよ」
クラッチローは、ロレンソがホンダにとって有利になるコース変更だと考えていることについて次のように語った。
「ロレンソは自分の助けにならないものは全部他の人たちを有利にしていると思っている」
「テストでは調子が良さそうだったのに」
フランスGP後のカタルーニャテストにおけるラップタイムについて、タイムの落ち方はタイヤの摩耗が要因になるとクラッチローは考えている。
「長いレースになるだろう。20周以上ロングランをしているライダーを見ていると、何人かは1周あたり5秒くらいタイムが落ちていたからね」
「ル・マンでマーベリック(・ビニャーレス)は最後の周回で最速ラップを出していたけど、バルセロナでは20周走ると20周目には1周目や2周目より5秒遅くなっていた」
「皆、同じ状況だろうから、タイムが落ちるのを3.5秒までに抑えられるか、5秒まで落としてしまうかという話になる」
しかし、同じくホンダ勢の現世界チャンピオン、マルク・マルケスは、タイムの落ち方はそれほど大きくはならず、「1.5秒」くらいではないかと考えている。
「カタルーニャのコースは新しいタイヤを履いていると感触がよく伝わってくるコースだ。とても長いコーナーがあって、タイヤに大きく負担をかけるからね」とマルケス。
「問題は朝だ。気温が低くて、タイムはもっと落ちていくだろう」
「朝は問題があったが、昼間にはタイヤもセットアップも問題はなかった」
「でも、何人かのライダーのように、もしソフトタイヤを履いていたら、4秒は落ちると思うよ。リヤにハードタイヤを履いていれば、(ペースは)維持できるだろう」