ポルシェLMP1チーム代表のアンドレアス・ザイドルは、6月4日に行われたル・マン24時間公式テスト、“テストデー”において「トヨタのペースに対抗できなかった」と語った。
トヨタにとって悲劇的なラストを迎えた2016年のル・マンから約1年。体制を強化し、リベンジに燃えるトヨタはテストデーで圧倒的な速さを発揮し、午前と午後の両セッション、そして総合結果で3台のTS050ハイブリッドでトップ3を独占。ポルシェ919ハイブリッドを4番手と5番手に追いやった。
このテストで総合トップとなった7号車トヨタの小林可夢偉は午後のセッションで、3分18秒132のベストタイムを記録。これは昨年、ポルシェのニール・ジャニがマークした予選ポールタイムを1.6秒上回っている。
僚友のトヨタ8号車のベストタイムはセバスチャン・ブエミが記録した3分19秒290で、9号車のホセ-マリア・ロペスのベストタイムより2秒以上速い。一方、ポルシェのアール・バンバーのベストタイムは3分21秒512だった。
ザイドルは、ポルシェは本格的な予選シミュレーションを行なっていなかったと述べたものの、可夢偉のタイムは「衝撃的だった」と認めた。
「テストデーはいろいろなことが起き、混乱した1日となった。我々はレース用のセットアップに焦点を置き、予選シミュレーションは控えていた」
「予期せぬトラブルなどで予定していた走行距離は達成できなかったが、タイヤの選択と磨耗については、レースに向けて重要なことが学べたよ」
「トヨタのスピードは素晴らしく、我々は対抗できなかった。今後数日間にかけてテストで得たデータを分析し、マシンのパフォーマンスを改善するための結論を出すことになるだろう」
■可夢偉「トラフィックがなければさらに0.5秒縮められた」
可夢偉のタイムは、2015年にジャニが記録した現在のサルト・サーキットのコースレコード、3分16秒887に約1.3秒まで迫るものだ。
しかし可夢偉は、ベストラップについて「特別素晴らしいものではない」と言い切り、トラフィックとタイヤラバーの乗っていない滑りやすいコースコンディションの影響がなければ、少なくともあと0.5秒は速く走れると考えている。
「あのラップタイムは本当に大したものではないんです」と可夢偉。
「実はかなりトラフィックに引っかかってしまっていて、それでコンマ5秒ほど失いました」
「完璧なラップタイムではないのに、僕たちのタイムが良かったというのは、とてもエキサイティングな気分ですね」
「まだシーズンはスタートしたばかりですし、舗装されたコースの変化もあったので、3番目か5番目にいいラップだと思います」
「僕は(午後の)セッションが始まって3~5周してからアタックしました。路面にラバーが乗ってくるセッション終盤に走っていれば、もっとタイムを伸ばせたはずです。2週間後の本戦ではさらに速いタイムが出ると思いますよ」