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捕鯨問題に揺れる町を長期取材、映画『おクジラさま』 ポスターは山口晃

2017年06月07日 12:42  CINRA.NET

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『おクジラさま ふたつの正義の物語』ポスタービジュアル ©「おクジラさま」プロジェクトチーム
映画『おクジラさま ふたつの正義の物語』が、9月に東京・渋谷のユーロスペースで公開される。

同作は捕鯨にまつわる論争の舞台となっている和歌山・太地の様子を捉えるドキュメンタリー映画。伝統的な技法「追い込み漁」によるイルカやクジラの捕獲を継続している太地の人々や、現地で抗議活動を行なう活動家たちを中心に、様々な意見が噴出する様を映す。

監督を務めるのは、アメリカ・ニューヨークの現代アートシーンを映した『ハーブ&ドロシー』シリーズなどの佐々木芽生。同作が問いかける内容について佐々木監督は「問題は、捕鯨やイルカ漁に賛成か、反対かではないのです。なぜ動物を巡って私たちは対立し、憎み合うのか。今世界で起きていること、みなさんの人生に起きていること、どうすれば私たちは分かり合えるのか。そのヒントをこの映画から見つけて貰えれば嬉しいです」と述べている。同作の制作には約6年を費やしたという。

公開発表にあわせて、特報とポスタービジュアルが公開。ポスタービジュアルは現代美術家の山口晃が描き下ろしたもので、腕組みをしている抗議団体「シーシェパード」のメンバーや、漁師たちの姿、報道カメラが押し寄せている様子などが描かれている。なお映画の公開とあわせて、佐々木監督による書籍『おクジラさま』も刊行される予定だ。