2017年 全日本カート選手権 OK 第3戦
三宅淳詞が7番グリッドから表彰台獲得!
開催場所:本庄サーキット
開催日:6月3日~6月4日
2017年オートバックス全日本カート選手権OKシリーズ第3戦・第4戦が、6月3~4日に埼玉県・本庄サーキットで開催された。
昨年までは東地域シリーズのみの開催となっていた本庄サーキット。全日本最高峰クラスの開催は今回が初となる。
コースは、普段は4輪のスポーツ走行やドリフト等に使用されているミニサーキットで、カートコースに比べコース幅が広く、ラインの自由度は高い。コースはストレートを主体とした構成で、シリーズ一の高速バトルとなることが予想された。
今回はライセンス取得が間に合わず開幕戦を欠場した選手も加わり、ブリヂストンは13台にスペシャルタイヤを供給した。レースウィークの天候は晴れ。やや風が強く、朝晩は肌寒く感じるものの、日中は気温も上昇し、暑さを感じさせる気候となった。
<予選>
今大会も土曜日にタイムトライアルと第3戦の予選ヒートを終わらせるスケジュール。2グループに分かれたタイムトライアルでは、ブリヂストン装着勢の中では佐々木大樹(TONYKART・VORTEX・BS))が全体の3番手タイムをマーク。
さらに三宅淳詞(SWF・IAME・BS)が6番手、名取鉄平(BirelART・IAME・BS)が8番手で続く。
予選では4周目に佐々木がエンジントラブルでリタイア。三宅も順位を落とし、変わって小川颯太(SWF・IAME・BS)が順位を上げ5番手に浮上。それを名取、三宅が追う展開となり、そのままチェッカーを受ける。
<決勝>
決勝日も、快晴。午前中に行われた第3戦決勝では、三宅が好ダッシュを見せ、オープニングラップを4番手で終える。しかし、三宅はなかなかペースが上がらず集団に飲み込まれる形となり、その間にトップグループが逃げてしまう。
その三宅をかわして3番手に上がったのが高橋悠之(TONYKART・VORTEX・BS)。高橋はやや集団を抜け出し単独で周回を重ねていく。さらに、中盤を過ぎてペースが上がり集団を抜け出した三宅も、高橋を追っていく。その三宅についていくようにチームメイトの小川颯太も上位に進出していく。
レースが終盤に入ると、高橋に三宅が接近し表彰台をかけた3番手争いを展開。高橋も守るが、最後は三宅が逆転。昨年のもてぎ大会以来となる表彰台を獲得した。
4位に高橋、5位に小川と続き、最後尾スタートから追い上げた佐々木も9位でフィニッシュとなった。
●三宅淳詞/BS最上位ドライバーのコメント
前半はやや苦しくペースが上げられずにバトルとなってしまい、トップ2台に離されてしまいましたが、後半のペースは良かったと思います。タイヤは終盤まで高いグリップを発揮してくれました。次の第4戦では予選から前につけ、勝負していきたいと思います。
2017年 全日本カート選手権 OK 第4戦
最後の最後に逆転し名取鉄平が今季初優勝、三宅も連続表彰台獲得!
開催場所:本庄サーキット
開催日:6月3日~6月4日
続く第4戦は、午前中最後のプログラムで予選ヒートを行い、決勝は夕方にスタートとなった。
<予選>
第4戦予選では今大会不運が続いていた佐々木が実力を発揮。序盤から3番手グループを引っ張るように周回を重ねていく。
ブリヂストン装着勢の中では、後方からは小川が追い上げ、名取、高橋らも上位に進出してきた。佐々木は最後に3番手グループの先頭に出てチェッカー。セカンドローを確保し、決勝での逆転を期す。
<決勝>
決勝では序盤から高橋、名取、佐々木らがトップ争いに加わりレースを進めていく。特に名取は5周目に2番手に上がると、6周目のヘアピンではトップに浮上。その後もトップ集団の先頭でレースを進めていく。
その名取に挑んだのが三宅。三宅は15周目にトップに立つとその後2周にわたってトップをキープ。一時ポジションを下げるも、20周目には再びトップに立つ。
名取2番手、三宅3番手で迎えた最終ラップ、名取は先頭のドライバーのブロックラインを読み切り、要所要所でアウトいっぱいからアプローチ。
立ち上がりの加速を稼ぐと、第2ヘアピンでクロスラインを取り、立ち上がりで逆転。そのまま後続を抑え切ってチェッカーを迎え、今季初優勝を飾った。また三宅も連続3位で表彰台を獲得している。
●名取鉄平/優勝ドライバーのコメント
まずは、いいタイヤを作ってくれたブリヂストン、チームスタッフ、家族に感謝します。今季は、開幕のSUGOで大きく出遅れる結果となり、今回も第3戦では自分のミスで取りこぼしていたので、第4戦は落ち着いて臨もうと考えていました。
気づいたらトップに出ていたという感じです。最終ラップは相手がブロックしてくることはわかっていたので、アプローチの直前にアウトにラインを振り逆転にかけました。この調子で昨年とり逃したチャンピオンンを狙っていきたいと思います。
●(株)ブリヂストンMSタイヤ開発部 本田真悟のコメント
ずっと接戦でタイムトライアルも差がなく、紙一重の結果だった。それでも、最後はドライバーの頑張りもあり、非常に感謝している。パフォーマンスの持続性など、狙った性能は確認できたので良かった部分がある。
第3戦はスタートで出遅れた分が結果としての上位に離され3位となったが、それを第4戦ではいかに修正するかに取り組み、それが結果に結びつき優勝もし3位も獲れたのは良かった。今週は、練習走行段階からかなりの手ごたえをつかんでいたが、他社とも紙一重だったのは確かだ。
2大会が終わり、開幕での厳しい結果と今回の勝利という結果を踏まえ、収穫はたくさんあった。これから暑くなる時期に向け、大きな自信と収穫を得た。この2か月のインターバルでレベルを上げることに集中したい。