嫌がらせは、される人だけでなく、する人にも心に傷を残す。時が経ち、「なぜあんなことをしたのか」と悔やむことがある。
発言小町に5月末、「過去にいじめたことを謝りたい」というトピックが立った。トピ主は大学時代、特定の友人(以下、A)からお嬢様だという思い込みを持たれ、2年ほどにわたり「金持ちはいいよねー」などの嫌味を言われ続けた。
その後どれほど経過したのか不明だが、トピ主の実家にAから「謝罪をしたい」という旨の手紙が届く。
「わざわざ会う必要はない」と申し出を突っぱねる意見が相次ぐ
手紙の内容は「ゴメンゴメン、ホント許してよー」という軽い感じではなく、
「今まで本当に申し訳なかった、もし会っていただけるのならば直接謝罪をしたい、どうしてあんなことをしてしまったのか理由もきちんと説明したい、その上でもし必要ならば損害賠償もしたい」
という真摯な内容だったようだ。その言葉に心を動かされたのか、トピ主は「許してもいいかな」と思っている。とはいえ、もとは嫌味を言ってきた相手だ。謝罪によって相手に得する何かがあるのでは、形だけではないか、と訝しげだ。「もし直接会うとしたら、どのような準備が必要でしょうか?録音は絶対にしたほうがいいですよね?」と投げかけた。
トピック内では、「なぜ会う必要があるのか」と疑問の声が相次ぐ。
「今の貴女が穏やかに過ごせているなら、わざわざAさんに会う必要はありません」
「あの、つらかった思い出はずーっとつらかった思い出ですなぜ、相手の自己満足の謝罪に付き合おうとするのですか?」
トピ主が心穏やかに過ごせているのであれば、今さらAと会い、わざわざ不快な思いをすることはないだろう。
ネットワークビジネスの勧誘を警戒する声もあるが……
トピ主が書いているように、「Aには何か得になることがある」と見る人もいる。
「何か機があって、謝ることでスッキリしたいんだと思います」
と、何らかのきっかけで過去の清算をしたくなっただけ、という意見や
「何か宗教とか自己啓発にはまって、過去の自分を精算する的な価値観になっておられるのではないでしょうかね」
という指摘も出る。Aの中で何か自分を見つめ直さなければいけない出来事があったのだろうか。過去の知人が急に連絡をしてくるのはネットワークビジネスの勧誘の可能性が高い、とする意見も出ていた。そのため、仮に会うにしても1人では行くべきでない、というアドバイスもある。
別の意見としては、Aに聞きたいことがあれば直接会うのではなく手紙で聞けばいい、と提案する人もいた。数々のアドバイスを見てトピ主は、「勝手にお嬢様認定して悪口三昧だったのか」を知りたいとして、内容証明郵便を送ることにした。
Aからの返信にはその理由が書かれている。トピ主がおしゃれな服装をしていること、ピアノを弾けることから、「親の金で大学に来て、甘えている大学生はおかしい」と勝手に思い込んだ。Aは周囲にも悪口を言いふらしたが、相手にされずに孤立。そのことでトピ主への憤りは増し、「自分は仲間外れの被害者」と思っていたという。
転機はAに同じ大学を卒業した彼氏ができたこと。Aが流した悪口を彼氏は知っており、厳しく諭されたことで、自分の誤りを認めてトピ主に謝罪を申し出たという。その後のトピ主の行動は明記されていない。どう思ったのか気になるところだ。