トップへ

レッドブルF1代表、今後3戦の競争力不足を危惧。「今季最大のチャレンジになる」

2017年06月06日 15:52  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

レッドブルは今後3戦での戦力不足を危惧している
レッドブルF1チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、今後の3戦でチームが競争力のあるパフォーマンスができるか否かを危惧していると認めた。

 ハイダウンフォースが要求されるスペインGPとモナコGPでのレッドブルは、その強みを発揮してダニエル・リカルドが2戦とも表彰台を獲得した。

 だが次戦のモントリオール、バクー、さらにオーストリアのレッドブルリンクは、いずれもミディアムないしローダウンフォースのサーキットになるため、ホーナーはチームが苦戦すると予想している。

「我々は確実にマシンについての理解を深め、正しい方向に開発を進め、性能を引き出している。そしてそれらが良い効果につながったと思う。ただ、次のカナダとバクーについては少し心配している。両方とも、これまでとまったく異なる特性を持つサーキットだからだ」

「この後の3戦、カナダ、バクー、オーストリアは相当厳しい戦いになる。イタリアのモンツァを別にすれば、我々にとって今シーズン最大のチャレンジになるだろう」

「シーズンの今後を考えると、これら3つのサーキットで良いパフォーマンスができれば、今季後半は前半より強さを発揮できると考えている」

トロロッソは次の2戦に自信

 レッドブルのジュニアチームであるトロロッソは、次の2戦が行われるサーキットについて、より楽観的な見方をしている。2017年仕様のピレリタイヤを適正な作動温度領域で機能させることに成功し、今季はパワーユニットについてもフェラーリの旧型からルノーの最新型に積み替えたからだ。

 トロロッソのテクニカルディレクターであるジェームス・キーは、昨シーズンを振り返りつつ以下のように語った。

「(2016年のカナダGPでは)様々な理由から、想定していたよりも後方のグリッドになってしまった。それでもレースでは予想以上に速く走れた。今年も同じことになるかどうかはわからないが、いつもよりは心配していない」

「タイヤも私たちのマシンに合っており、柔らかめのタイヤにうまく反応している。(2016年の)アゼルバイジャンGPでは、あのサーキットにおけるパワーユニットの重要性を考えると、予想よりも競争力の高い走りができた」

「やってみなけばわからないが、私たちは前戦よりも良い状態にあるはずだ」

フェルスタッペンの指摘するレッドブルの弱点とは

 レッドブルは、スペインGPにアップデートされたパッケージを持ち込んだ。マックス・フェルスタッペンによると、これによってチームは「大幅に進歩した」という。その翌戦となるモナコGPで、チームはさらに開発を進めてTウイングを装着したが、フェルスタッペンはこの進化には慎重な姿勢を示していた。

 シャシーの性能について、フェルスタッペンは、以下のように語った。

「良いと思うよ。僕らはまだ最速ではないけれど、ものすごく引き離されてもいない。モナコは、ダウンフォースだけでなく、メカニカルグリップも要求されるサーキットだ。そのための作業が必要だと思う」

 レッドブルは、メカニカル面のどの部分で苦労しているのかと問われたフェルスタッペンは「答えるのは難しい」と述べ、さらにこう続けた。

「フェラーリを見ていると、彼らはとても速いターンができているようだ。方向転換が速いように見える」

「僕たちもその点は改善できるが、モナコでのもうひとつの問題はフロントタイヤの温度を上げることだった。これがあまり良くなかったんだ」