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バトン起用はお酒の席の話から!? ホンダ山本部長「F1チャンピオンの経験をGTに」

2017年06月06日 15:22  AUTOSPORT web

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バトンと話し込む中嶋大祐
8月26~27日に開催されるスーパーGT第6戦鈴鹿1000kmで、MOTUL MUGEN NSX-GTをドライブすることになったジェンソン・バトン。その起用の理由について、ホンダの山本雅史モータースポーツ部長がスーパーGTタイヤメーカーテストで行われた記者会見で語った。

 2009年のワールドチャンピオンであるバトンは、今季はマクラーレン・ホンダのアンバサダー件兼リザーブドライバーを務めてきたが、「前からチェックしていたカテゴリー」というスーパーGT鈴鹿1000km参戦が決定。6月6~7日に行われたメーカーテストで、MOTUL MUGEN NSX-GTの初ドライブを果たした。

 そんなバトンのスーパーGT参戦について、ホンダの山本雅史モータースポーツ部長は、「2016年のF1日本グランプリのレースウイーク」が最初のきっかけだと語った。

「レースウイークのとき、東京でマクラーレンとホンダで一緒に食事をしたんです。そのなかで、日本のモータースポーツの話になった際に、バトン選手が『GT500って面白そうだよね。興味がある』という話をしたんです。お酒も飲んでましたけどね(笑)」と山本部長は明かした。

「そこで、(12月にツインリンクもてぎで開催された)Honda Racing Thanks Dayの際に、ホンダNSXコンセプト-GTをドライブしてもらったんです。そのときも『思った以上に面白い』と。では、鈴鹿1000kmで乗ってみる? という話になったのがもともとのスタートです」

 その後、バトンのマネージャーとホンダ陣営のなかで話を進め、バトンの鈴鹿1000km参戦が決定したが、山本部長によれば「F1ワールドチャンピオンの経験を、ホンダとしてスーパーGTに入れこみたい」というのが目的だという。

「いまMOTUL MUGEN NSX-GTに乗っている武藤英紀選手、中嶋大祐選手も優秀なドライバーですが、バトン選手のようなF1チャンピオンに乗ってもらうことで、ワールドクラスの選手が経験したことをこのスーパーGTにもってきてもらい、MOTUL MUGEN NSX-GTをより強くしてもらうことに期待しています」と山本部長。

「先日のモナコGPでも、バトン選手はすぐにトップスピードで走れる能力がありますよね。武藤選手、中嶋選手も海外で多くの経験はありますが、昨日、バトン選手がシート合わせをしただけで違う視点がありましたから」

「お酒の席で始まった話ですが、よく『スーパーGTに乗る』と言ってくれたと思います。ジェンソンには感謝しています」と山本部長が語ると、バトン自身も笑顔で返していた。