チーム最上位タイとなる総合3位となった70号車マツダRT24-P(ジョエル・ミラー/トム・ロング組) IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ(WSCC)は6月3日、第5戦がデトロイトで行われ、最高峰のPクラスに参戦するマツダ・モータースポーツは55号車マツダRT24-P(ジョナサン・ボマリート/トリスタン・ヌネス組)が総合5位、70号車マツダRT24-P(ジョエル・ミラー/トム・ロング組)が3位表彰台を獲得した。
決勝レースの前日に行われた公式予選が他車のクラッシュの影響で無効となったことから、決勝のスターティンググリッドは第4戦オースティンを終えた時点でのチームランキング順となった。
100分レースの序盤、5番手スタートの55号車マツダ、7番手から追い上げる70号車マツダは、それぞれ4番手、5番手にポジションアップすると、その後はレースリーダーと同等のペースで周回を重ねていく。
スタートから30分、コース上で複数のアクシデントが発生し、フルコースコーション(FCY)が導入される。このタイミングでマツダの2台は揃ってピットイン。70号車マツダが55号車マツダを逆転し4番手となった。
約15分間のFCYののちレースはリスタートを迎えると、70号車マツダを駆るミラーが2番手、3番手のキャデラックDPi-V.R勢を1コーナーでアウトから抜き去ってみせる。
4番手から2番手に浮上した70号車マツダはその後、給油の際に10号車キャデラックに先行を許し、3番手に後退したものの、残りのレースを安定したペースで周回し、第3戦ロングビーチで55号車マツダが記録したチーム最上位に並ぶ総合3位でチェッカーフラッグを受けた。
3位表彰台を獲得したミラーは、リスタート時の2台抜きについて次のように語った。
「トム(・ロング)が良いポジションでバトンタッチしてくれたおかげで、それ以降の流れが変わったんだ。リスタートでは、(2番手の)5号車キャデラックがブレーキングで(3番手の10号車キャデラックの)行く手をブロックしていたので、アウトサイドから回り込んだんだ」
「70号車のクルー全員にとっても長く待ち望んだポディウムだったから喜びはひとしおだよ。しかし今は、勝利を手に入れたいと思っている」
■間一髪多重クラッシュを避け、5位入賞
Fierce. pic.twitter.com/AVXN95QLUL— IMSA (@IMSA) 2017年6月5日
1回目のピット作業後、7番手となった55号車マツダのヌネスはレース残り20分、直前を走る2台のマシンが交錯するなか、チームスポッターの助言を元にこれを冷静に回避。順位を5番手に上げ、そのままフィニッシュを迎えた。
多重クラッシュを間一髪かわしたヌネスは「本当に助かった。ターン1で数台が絡んでいた。少し離れたところで見ていたけど、まさか85号車(オレカ07・ギブソン)が僕の方に飛び出してくるとは……。とっさに右に避けられたけど、クルマのセットアップが決まっていなかったらできなかったかも」と緊迫した状況を振り返った。
またヌネスは、僚友70号車マツダの好成績について「70号車の初ポディウムはすごかったね。特にジョエル(・ミラー)の信じられないような2台抜きは、僕の位置から見てもスカッとするものだったよ」とコメントした。
WSCC第6戦は6月29日~7月2日、ワトキンスグレンで6時間レースが行われる。
How in the world did @tristannunez avoid a spinning car Saturday at the @detroitgp? Take a look... #ZoomZoom pic.twitter.com/OgtAVc39EY— Mazda Motorsports (@MazdaRacing) 2017年6月5日