開幕5連勝を飾ったウェイン・テイラー・レーシングの10号車キャデラックDPi-V.R IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ(WSCC)第5戦は6月3日、デトロイトで100分間のスプリントレースが行われ、開幕4連勝中のウェイン・テイラー・レーシングの10号車キャデラックDPi-V.R(リッキー・テイラー/ジョーダン・テイラー組)が12番グリッドから大逆転優勝を飾った。
インディカー・シリーズとの併催となった第5戦は、デトロイトのベルアイル島に設けられたストリートコースが舞台。今イベントはGTLMクラスを除くP、PC、GTDの3クラスで争われる。
レース序盤は、フロントロウからスタートしたアクション・エクスプレス・レーシング(AER)の5号車キャデラック、31号車キャデラックがワン・ツーを維持するなか、前日の予選でクラッシュを喫し、クラス最後尾の12番手からスタートした10号車キャデラックが徐々に順位を上げていく。
スタートから30分、90号車ライリー/マルチマチックMk30・ギブソンと75号車メルセデスAMG GT3が交錯して、2台はタイヤバリアに激しくクラッシュ。
このアクシデントでフルコースコーション(FCY)が導入されると、各車が一斉にピットイン。31号車キャデラックが5号車キャデラックを逆転してトップに立つと同時に、10号車キャデラックが3番手へのジャンプアップに成功する。
約15分にわたるセーフティカーランののち、レースはリスタート。このタイミングで4番手に浮上していた70号車マツダRT24-Pが、1コーナーで3番手の10号車キャデラックと2番手の5号車キャデラックをアウト側から一気にオーバーテイク。2番手に浮上する。
スタートから1時間を迎えるタイミングで2番手の70号車マツダ、4番手の10号車キャデラック、5号車のキャデラックの順でスプラッシュ&ゴーを行なっていくが、この戦いを10号車が制し4番手から2番手に浮上。
10号車キャデラックはファステストラップを連発しながら、首位を走る31号車キャデラックとのギャップを縮めていく。
チェッカーまで残り23分、最後までスティントを引っ張った31号車キャデラックが給油のためピットインすると、この間に10号車キャデラックが先行する。
10号車キャデラックは残りのレースを5秒あまりのマージンを維持しながら悠々とトップチェッカーを受け、今季5勝目。2位は31号車キャデラック、3位には70号車マツダが入った。
■NSX GT3が予選、決勝ともに速さをみせる
GTDクラスは予選2番手からスタートしたマイケル・シャンク・レーシング(MSR)の93号車アキュラNSX GT3(アンディ・ラリー/キャサリン・レッグ組)がFCY中のピット作業で首位に躍り出ると、一度も順位を譲ることなくトップでフィニッシュ。デビュー5戦目でクラス初優勝を飾った。
クラス2位はピットで大きく順位を上げたスクーデリア・コルサの63号車フェラーリ488 GT3。同3位はラスト2周でMSRの86号車アキュラNSXをかわしたポール・ミラー・レーシングの48号車ランボルギーニ・ウラカンGT3が入った。
2台のレクサスRC Fを走らせる3GTレーシングは、14号車がクラス6位、15号車が同7位につけた。
PCクラスはデイトナ24時間、セブリング12時間、オースティンの開幕3連勝を飾っているパフォーマンステック・モータースポーツの38号車オレカFLM09(ジェームス・フレンチ/パトリシオ・オーワード組)が独走で優勝。連勝を4に伸ばしている。
● 決勝リザルト(PDF)
WSCC第6戦は6月29日~7月2日、ワトキンスグレンで6時間レースが行われる。
Here's a look at the pair if incidents that put us under caution. Both occurred on the same lap. The No. 75 received a penalty. #DetroitGP pic.twitter.com/WsWLawmPeZ— IMSA (@IMSA) 2017年6月3日