ウイリアムズF1チーム副代表のクレア・ウイリアムズは、ルーキーのランス・ストロールへの批判は不当であり、もう少し時間を与えるべきであると主張した。
今年ウイリアムズと契約してF1にデビューした、18歳のストロールは、ここまで6戦のなかで4回リタイアを喫してノーポイント(モナコは15位完走扱い)。一方チームメイトのフェリペ・マッサは4回入賞して20点を稼いでいる。
ストロールは中国では1周目にセルジオ・ペレスと接触、バーレーンではカルロス・サインツとのアクシデントがあり、ロシアでは1周目にスピンしている。スペインではマッサが1周目にフェルナンド・アロンソと接触して最後尾に落ちたにもかかわらず、ストロールは最終的にマッサより11.5秒遅れでフィニッシュした。
こういったパフォーマンスと結果から、ストロールに批判的な声があり、彼が裕福な家の出身であることもよく言及される。
「僕は、勝ってもこき下ろされるし、負けてもこき下ろされる」とストロール。
「こういう状況を受け入れているが、実際にはある意味、おかしいと思っている」
「でも、こういうことは僕がどうこうできることではない。僕は自分の仕事に集中するだけだ」
「1戦1戦やっていくよ」
クレア・ウイリアムズも、ストロールへの厳しい意見に対し、もう少し様子を見るべきだと述べた。
「少し大目に見てあげるべきです。これまで何度か、非常に不愉快な報道がありました。フェアではないし、正当ではないと思います」
「彼はまだ少年です。皆、それを忘れています」
「F3からF1への移行がどれだけ難しいかを、皆忘れています。いきなり先輩ドライバーたちに勝った者などいません。そんなことは非現実的です」
「私たちは最初から、彼が慣れるには時間が必要だとお話ししてきました」
「今年ここまで走ったサーキットのなかで、初めての場所でもすべて、彼はうまく対応してきました」
「時にはリタイアすることもありますし、それは彼の責任ではありません」
「彼をターゲットにした批判はまったくもって不公平なものだと思います」
クレア・ウイリアムズは、今F1の上位で戦っているドライバーたちも、デビューから数戦はストロールと似たような成績だったと述べている
「今F1で優勝しているようなドライバーたちも、最初の6戦は(ストロールと)似たようなものだったりします」
「批判をする前に、先例を見てみるべきです」
「彼は残念ながら6戦中、4戦をリタイアしました。でも先例を見て、大目に見ていただければありがたいです」
「彼はカナダを楽しみにしていますが、プレッシャーはとてつもなく大きく、楽な週末にはならないでしょう。完走して、いい結果を手に入れてほしいですね」