近年、高い人気を誇るTCRシリーズに参入するべく、i30ベースのマシンを開発しているヒュンダイ・モータースポーツが、バレンシア・サーキットで3日間の走行テストを行った。
TCRは“新たなツーリングカーピラミッドの構築”を目指し、安価なコストを含めて世界中で高い人気を誇っているカテゴリーだ。
これまでラリー競技を主戦場してきたヒュンダイにとって、このi30 TCRはサーキットレース初参入となる1台。その走行テストが5月30~6月1日にスペイン・バレンシアで行われた。i30
N TCRのテストはすでにスペインのアラゴン、イタリアのミサノで行われており、このバレンシアで3サーキット目となる。
ヒュンダイはリード・テストドライバーのガブリエル・タルキーニとともにテストに臨み、今回はブレーキやダンパーのセッティングに軸足を置き、開発を進めたという。
ヒュンダイ・モータースポーツのカスタマーレーシング部門を率いるアンドレア・アダモは「マシンの基礎的なパフォーマンスには自信があるが、開発初期段階では取り組むべき点も多い」と語る。
「パフォーマンスアップはもちろんだが、カスタマー向けプロジェクトとしては、運転しやすいクルマに仕上げることも重要だ」
「これまでのテストでマシンセットアップの基礎は掴んだ。今回はそのセットアップを煮詰めていくことに注力したよ。特に今回はダンパーとブレーキに焦点をあわせて、いいデータを集めることができた」
「今後のテストではエアロダイナミクスやエンジンなどの開発に力を注ぐことになる」