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ドゥカティ 2017MotoGP第6戦イタリアGP レースレポート

2017年06月05日 16:52  AUTOSPORT web

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優勝を飾ったアンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティ)
地元開催のイタリアGPで、ドビジオーゾが今季初優勝、ロレンソは8位、ピロは9位入賞、チーム・プラマックのペトルッチも3位表彰台を獲得

 2017MotoGP第6戦のイタリアGPが、トスカーナのムジェロ・サーキットで開催された。サーキットには記録を更新する9万8269人のファンが詰めかける中、アンドレア・ドビジオーゾが見事な勝利を飾った。

 ドビジオーゾは、予選3番手。フロントローからスタートし、オープニングラップ終了時点ではひとつ順位を落として4番手となった。序盤はチームメイトのホルヘ・ロレンソやバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)とバトルを演じた後、6周目にはマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)に次ぐ2番手にポジションを上げた。

 勢いに勝るドビジオーゾが首位に立つと、巧みにレースをコントロール。ビニャーレスやダニーロ・ペトルッチ(プラマック・ドゥカティ)らのアタックを跳ね返し、そのままトップの座を譲らずチェッカーを受けた。ペトルッチは、サテライトチームのデスモセディチGPを3位でフィニッシュに導いた。

 ロレンソは、3列目から素晴らしいスタートを切り、オープニングラップではラップリーダーになったが、徐々にトップグループから後退、最終的には8位でチェッカーを受けた。9位にはドゥカティ・テストチームのミケーレ・ピロが入った。

 第6戦終了時点のランキングは、ドビジオーゾがポイントを79に伸ばしてライダーズ・ランキングで2位に浮上。首位のビニャーレスとは26ポイント差である。ロレンソもポイントを46に上積み、ランキングをひとつ上げて7位につけている。

 また、この勝利により、ドゥカティのMotoGP通算勝利数は34勝となった。

アンドレア・ドビジオーゾ(Ducati MotoGPチーム#04)1位
「今日は最高の締めくくりとなったが、実は軽い食中毒でまともに眠れず、レース序盤はお世辞にも良いとは言えなかった。今日はあまり体調が良くはなかったけれど、マシンには手応えを感じていた。週末中ずっとマシンフィールが良かったうえ、ファン、理学療法士、家族からの力強いサポートを受けて、これが大きな差になって現れたと思う」

「体調は100%ではなかったが、レースをコントロールすることができた。僕が最速ライダーではなかったが、戦略は完璧だったし、適切なタイミングで適切なポジションにいることができた」

「自分自身のライディングもスムーズだった。過剰にペースアップを強いられることはまったくなかった。ムジェロは体力的に厳しいサーキットなので、できるだけ無理をしないことが重要だ。いずれにしても、タイヤ・コンディションは全力でプッシュできる状況ではなかったけどね。ついにやった!ムジェロで勝つのは本当に特別なことだ!」

ホルヘ・ロレンソ(Ducati MotoGPチーム#99)8位
「今日のレースでは満足できない。スタートは良く、今年初めてラップリーダーになれたが、周回を重ねる毎にペースが落ちてしまった。ブレーキングでタイムをロスし続けて、マシンの特性を活かすことができなかった。僕はコーナーが得意なのだが、今日は速く走れなかった」

「何度かインからオーバーテイクされたが、まったく反応できなかった。今日はアンドレアが優勝して、ダニーロが3位に入り、ムジェロではドゥカティが最速であることを証明した。金曜日に『このマシンならば勝てる』とコメントしたが、そのコメントが正しかったことをアンドレアが示してくれた」

ミケーレ・ピロ(Ducati MotoGPテストチーム#51)9位
「フリー走行や予選では良い走りができていたが、肝心のレースではせっかく4番グリッドからスタートしたのに、ターン1では13番手までポジションを落とした。それから自分のペースを作ったものの、ライバルとほとんど変わらないタイムだったため、バトルばかりでなかなかポジションを回復できなかった」

「最終的にはホルヘの後ろでフィニッシュできたのだから悪くはない。今週末は全員が一丸となって仕事をしてくれたおかげで、一貫して好ペースで走行できたことが嬉しい」

クラウディオ・ドメリカーリ(ドゥカティ・モーター・ホールディングCEO)
「今日の勝利は、この数か月間にわたって続けてきた、ドゥカティコルセの献身的なハードワークと自己犠牲の精神に報いる素晴らしい結果だ。今日の優勝を彼らに捧げたい。ムジェロの表彰台にイタリアンマシンを駆るイタリアンライダーがふたり登壇した」

「ほとんどリタイアがない素晴らしいレースを制したのは、最速の男と最速のマシンだ。今日のマシンは特に素晴らしかった。ドビジオーゾも結果を出してくれた。最高のチームワークの賜物と言うべきだろう。すべてのイタリア人にとって誇るべき勝利となった」