ザウバーF1チームがモナコGPで低迷したのは、アップデートが遅れたことが原因だとマーカス・エリクソンは推測している。
ザウバーは計画していた大規模アップデートの一部をスペインGPで投入し、残りの大部分をモナコGPで投入していた。バルセロナではパスカル・ウェーレインが競争力を発揮して8位でフィニッシュし、今季初ポイントを獲得。しかしモンテカルロでのウェーレインとエリクソンは新パーツを多く投入したにも関わらず、予選では最も遅い2台となってしまった。
両者ともレースペースは多少改善していたものの、ウェーレインはジェンソン・バトンとのクラッシュでリタイア。エリクソンもセーフティカー中にブレーキとタイヤの温度に苦戦し、クラッシュして戦列を離れている。
ザウバーがパフォーマンスの低迷に困惑していることはエリクソンも認めているが、新パッケージを把握するには、モナコは難しいコースだったと考えている。
「全員がアップデートを持ち込んでいたバルセロナで、僕らはリアウイングしか持ち込めなかった。それでも競争力を発揮できたことには驚かされた。(モナコでは)新たなフロアやバージボード、ターニングベインなど、リアウイング以外のすべてを投入した」
「バルセロナの後だけに、中団グループで戦えるパフォーマンスを期待していた。けれども週末全体をとおして、中団グループで最も遅いマシンから1秒も離されていたんだ」
「(モナコGPの)週末はマシンをすみずみまで調査して、何かしらの解決策を見つけ出そうと、さまざまな方向性のセッティングを試していた。アップデートを持ち込んだときにはマシンを調整する必要があるのだけど、モナコでそれを行うのは難しい」
「バルセロナでアップデートを投入できていれば、モナコでより上手くマシンをセッティングするための助けになっただろうね」
チーム代表のモニシャ・カルテンボーンは、モナコGPでのザウバーの競争力不足は「予想外だった」と話しており、以下のように続けた。
「マシンがピーキーであることはわかっていましたが、ここまでとは思いませんでした。バルセロナであれほど好調だったマシンが、モナコに行った途端、突然あのような状態になってしまったのは奇妙でした」