ル・マン24時間公式テストデーは6月4日、フランス・サルトサーキットで午前のセッションが行われ、TOYOTA GAZOO Racingの8号車TS050ハイブリッドがトップタイムをマークした。
毎年、ル・マン24時間レースの2週間前に行われる公式テストデーは、6月14~18日の本戦に出場する全60台が参加。各チームは、現地時間9時から13時、14時から20時までの計8時間にわたる走行時間のなかで、各種テストメニューをこなしていく。
午前のセッションは、中嶋一貴がドライブする8号車トヨタがセッション終盤に3分20秒778を記録し、総合トップに立った。総合2番手には小林可夢偉のドライブで3分21秒450をマークした7号車トヨタTS050ハイブリッドがつける。
トヨタは、3台目となる9号車トヨタTS050ハイブリッドも3分22秒006というタイムで3番手に入り、ル・マンに投入する3台が最初のテストセッションでトップ3を独占することとなった。
2015年からル・マン2連覇中のポルシェ勢は、2号車ポルシェ919ハイブリッドがトヨタ8号車から2.311秒差の4番手。1号車は2.370秒遅れの5番手となっている。
なお、午前のトップタイムとなった3分20秒778は、昨年のル・マンで小林可夢偉の駆る6号車トヨタTS050ハイブリッドが記録した決勝ベストラップ、3分21秒445をすでに上回っている。今年、LMP1を戦うトヨタとポルシェは、ラップタイムの低下を狙い、計算上はル・マンで4秒遅くなるという大きな空力制限を受けているが、今後どこまでタイムを縮められるのか、注目したい。
2017年シーズンから全車が新シャシー、新エンジンを使用することになったLMP2クラスは、前年までのベストタイムから6秒近くタイムアップ。
クラス首位となったシグナテック・アルピーヌ・マットムートの35号車アルピーヌA470・ギブソンをドライブしたアンドレ・ネグラオはLMP2マシンで初めて3分30秒を切る3分29秒809を記録した。平川亮も乗り込むGドライブ・レーシングの22号車オレカ07・ギブソンは、クラストップから1.341秒差の8番手につけている。
全13台で争われるLM-GTEクラスでは、IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップを主戦場とするコルベット・レーシングの63号車シボレー・コルベットC7.Rが、ヤン・マグヌッセンのドライブで3分55秒726のトップタイムをマーク。
2番手はポルシェGTチームの91号車ポルシェ911 RSR、3番手以下は64号車コルベット、97号車アストンマーチン・バンテージが続く。フェラーリ488 GTE勢の最上位はクラス6番手の71号車AFコルセ。昨年、初参戦で優勝を飾ったフォードGT勢は67号車がクラストップから2.525秒差の8番手。これが最上位となった。
LM-GTEアマクラスは、3分59秒117を記録したデンプシー-プロトン・レーシングの77号車ポルシェ911 RSRがクラス首位。
2名の日本人ドライバーが所属するクリアウォーター・レーシングは、澤圭太の61号車フェラーリ488 GTEがクラス11番手、加藤寛規も乗り込む60号車フェラーリ488 GTEはクラス最後尾となる16番手となっている。