MotoGP第6戦イタリアGP、MotoGPクラスは、イタリアのムジェロサーキットで決勝レースを行ない、アンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティ)が優勝した。
MotoGPクラスの決勝レースは気温25度、路面温度42度のドライコンディションで争われた。好スタートを切ったのはバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)。マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)が2番手で続くが、ホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)が2周目に入ったストレートでビニャーレスを、1コーナーでロッシを交わしトップに浮上する。3人は序盤から激しくポジションを争い、ドビジオーゾがこれに加わる。
この中からロレンソが序盤にトップ争いから後退。代わってダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)がトップ争いに加わり、ビニャーレス、ロッシ、ドビジオーゾ、ペトルッチの4人が後続をやや引き離してトップ争いを展開する。中盤までトップ争いをビニャーレスがリードするが、14周目のストレートでドビジオーゾがビニャーレスを交わしてトップに浮上する。さらに15周目の最終コーナーで、ラインがややふくらんだビニャーレスのインをついてペトルッチが2番手に浮上、ドゥカティがワンツー体制を築く。
レース終盤になると、ドビジオーゾが2番手以下に約1秒のリードを築く。最終ラップにその差は約コンマ8秒に縮まったが、ドビジオーゾはリードを守って今シーズン初優勝、昨年のマレーシアGP以来となるMotoGPクラス通算3勝目をドゥカティのホームレースで記録した。また、ドビジオーゾの優勝で、Moto3クラス、Moto2クラス、MotoGPクラスと全クラスでホームレースのイタリア人ライダーが優勝を記録した。
2番手争いは残り3周のホームストレートでペトルッチを交わしたビニャーレスが、そのままペトルッチの追撃を振り切ってゴール。ペトルッチが2015年のイギリスGP以来の表彰台となる3位に入賞した。ロッシは負傷を抱えながら、トップ争いに加わったが、4位でチェッカーを受けた。
5番手争いは、マルク・マルケス(ホンダ)とアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)がポジション争いを展開。中盤の11周目にマルケスを交わして5番手に浮上したバウティスタは、僅差でマルケスを抑え込み、5位に入賞。マルケスが6位に続いた。単独7位にヨハン・ザルコ(ヤマハ)が続き、ロレンソは8位でゴール。ワイルドカード参戦のミケーレ・ピロ(ドゥカティ)が9位に続き、僅差の10位にアンドレア・イアンノーネ(スズキ)が入賞。
ティト・ラバット(ホンダ)が11位、スコット・レディング(ドゥカティ)が12位、ジョナス・フォルガー(ヤマハ)が13位、エクトル・バルベラ(ドゥカティ)が14位、ジャック・ミラー(ホンダ)が15位に入賞。
16位にカレル・アブラハム(ドゥカティ)、17位にシルバン・ギュントーリ(スズキ)、18位にロリス・バズ(ドゥカティ)、19位にサム・ロウズ(アプリリア)、20位にブラドリー・スミス(KTM)の順で続いた。
ダニ・ペドロサ(ホンダ)とカル・クロッチロウ(ホンダ)は最終ラップまで11番手を争っていたが、10コーナーでインをついたペドロサがアウト側にいたクロッチロウを巻き込み転倒、両者リタイアとなった。
アレイシ・エスパルガロ(アプリリア)はジャンプスタートのライドスルーペナルティを取られ、ペナルティを消化してレース復帰したが、再びピットに戻りリタイア。ポル・エスパルガロ(KTM)はマシントラブルにより、8周を回ってピットに戻ってリタイアとなった。
チャンピオンシップ争いは、ビニャーレスがランキングトップをキープ。26ポイント差の2番手にドビジオーゾが浮上。ドビジオーゾから4ポイント差の3番手にロッシ、ロッシから7ポイント差の4番手にマルケス。ノーポイントに終わったペドロサはマルケスと同ポイントの5番手に後退した。