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デルタウイングのパノス、「まだ見たことのないレースカーコンセプト」をル・マンで発表へ

2017年06月03日 07:12  AUTOSPORT web

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デルタウイングは改良を重ねながら2013~2016年までIMSAスポーツカー選手権に参戦した
デルタウイング・レーシングを率いるドン・パノスは、ル・マン24時間耐久レース期間中に「これまで見たことのないレーシングカーコンセプト」を発表するとアナウンスした。

 長年に渡ってスポーツカーカテゴリーに携わり、2012年にはニッサンとともにデルタウイングを走らせたパノスが、新たなプロジェクトをル・マン24時間決勝前の木曜日に発表する。

 この発表は、デルタウイング・テクノロジー・グループと合併し、パノスがオーナーを務めるグリーン4Uテクノロジーという企業名で行われる。

 発表会に関する詳細は明かされていないが、2年前からパノスを組んでいるデザイナーのブライアン・ウィリスが出席するとみられている。

 また、発表会の告知には「パノスがル・マンに戻って来た」というキャッチコピーが掲げられていることから、ル・マン24時間耐久レースに関連するプロジェクトだと推測されている。

 仮にパノスがル・マン24時間に参戦する場合、前回のデルタウイングと同様、実験的なレース車両を対象とする“ガレージ56”枠での参戦が濃厚。

 今年のル・マン24時間にはガレージ56から参戦する車両はないが、ACOフランス西部自動車クラブは、今後もこのエントリー枠を維持する方針だ。


 大手製薬会社の創設者のひとりであるパノスは、1997年にイギリスのレイナードが設計製造したフロントエンジンのエスペラントGTR-1クーペとともにモータースポーツ界に進出。

 GT1マシンはオープントップのプロトタイプに作り変えられ、1999年~2002年にかけて、パノスはALMSアメリカン・ル・マン・シリーズで8回の優勝を飾った。

 パノスはその後も、イギリスのデザイナーであるベン・ボウルビーが着想したデルタウイングプロジェクトに投資。

 オリジナルのデルタウイングと、その後継マシンは、ALMSに参戦。ニッサンとのプロジェクトが終了してからの2013~16年はIMSAスポーツカーチャンピオンシップでレースを続けた。

 また2015年には、デルタウイングの市販モデル開発に向けたコンテストを行うとアナウンスしているが、今のところ実施はされていない。

 パノスは今年、北米で開催されるピレリ・ワールドチャレンジに、2台のパノス・アヴェッツァーノとともに復帰している。