LCRホンダのカル・クラッチローは、ホンダからオファーがあったFIM世界耐久選手権(EWC)の最終戦、鈴鹿8時間耐久ロードレースへの出場を断ったと語る一方で、将来的には鈴鹿8耐に出場したいと意欲をみせた。
2016年の鈴鹿8耐ではモンスター・ヤマハ・テック3に所属していたポル・エスパルが、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームから出場し、ヤマハの2連覇に貢献した。
クラッチローは、ホンダからの鈴鹿8耐出場のオファーは断ったものの、「鈴鹿8耐はやってみたい」と将来的は参戦したいともコメントしている。
「僕は鈴鹿8耐に出場するよう求められた。鈴鹿に行くという素晴らしいオファーだ」
「だけど時間がない。僕のチームは、耐久レースではなく、MotoGPに集中したいんだ」
「ホンダは僕に出場してほしいと思っているけど、最終的には出場しないことに決めたよ。だけど、出場したくないわけじゃないんだ」
鈴鹿8耐は、MotoGP第9戦ドイツGPと第10戦チェコGPの間に開催される。その期間はMotoGP関係者の夏休みに入るが、その時期の出場は他の条件から「難しすぎる」とクラッチローは語った。
「この時期はテストも行うし、夏休みでもある。僕たちが他に進めていることと、レースがあるから、家には3日間いるだろう」
「鈴鹿8耐の時期は、いつも自宅にいるんだ。もし鈴鹿8耐に出場するとなると次のチェコGPの開催地へ直接向かう必要があるだろう」
「それは不可能ではないが、あまりやりたくはない。やったこともないしね」
近年ではMotoGPライダーがEWCに参戦しており、ポル・エスパガロが鈴鹿8耐に、2016年にテック3・ヤマハに所属していたブラッドリー・スミスがオッシャースレーベン8時間耐久に参戦した。
しかし、オッシャースレーベンに出場したスミスは練習走行中にクラッシュし膝を負傷。2016年シーズンはMotoGP第11戦チェコGPから3戦欠場した。クラッチローは、スミスのような怪我のリスクは最大の懸念材料ではないとも述べている。
「それに関しては、契約を結んでいるのかどうか、それをしなければならないのか、あるいは行く意欲があるのかどうかによって決まる」とクラッチロー。
「現時点では僕に(鈴鹿8耐への)野心はなく、出場は別の年になるだろう。(鈴鹿8耐は)ファンにとってはいいレースだし、MotoGPとはまったく違うものだ。ファクトリーチームもそれに関わっている」
「でも僕は、8耐よりもMotoGPで勝ちたいんだ」