元F1ドライバーで、現在インディカーに参戦するマックス・チルトンが、F1でもインディカーのようにスポッターを設けることが、事故の防止に役立つとの考えを示した。
チルトンは2013年と2014年にマルシャからF1に参戦、2016年からチップ・ガナッシ・レーシングでインディカー・シリーズに出場している。今年のインディ500では4位でフィニッシュした。
スポッターとはオーバルコースで、高い位置からコースを見渡し、無線でドライバーに、他車の位置などの状況を伝える役割を果たすスタッフのこと。
チルトンは、F1でもスポッターを置けば接触事故が減るのではないかと考えている。
「(インディカーに転向した後に)スポッターのいるレースを経験し、とても役に立つと思っている」とチルトン。
「F1の中にも、ドライバーにスポッターがついていれば役立つようなレースがあるんじゃないかな」
「F1では今までないシステムだから実現しないのかもしれないけれど、アクシデントを減らすことに役立つと思う」
F1でもピットからチームが無線を通してドライバーたちに他車の位置を知らせることはあるが、モナコのように狭いコースで、周囲のマシンの状況に目を配りづらいターン1のような場所では、スポッターの役割を果たす人物がいれば、より役立つとチルトンは考えている。
「たとえばモナコで、ターン1へと進入する際には、ミラーを見ている時間はない」とチルトン。
「スポッターが見ていてくれて、『後ろには誰もいない』と言ってくれれば、後ろを見なければならない負担が減って、前に集中できる。安全性も高まるというわけだ」
今年インディ500に初参戦したフェルナンド・アロンソにとって大きな課題のひとつは、慣れないスポッターの存在をうまく活用することだと言われていた。