現在、自転車は原則として車道を走らなければならない。2013年に改正道路交通法が施行された際には、歩道を走る自転車を取り締まる警察官たちを取材するVTRが夕方のニュース辺りで報じられていたものだ。
自転車を使っている人、特に車の往来激しい車道をおっかなびっくり走るようになった人のことが、ちょっと気の毒になる。しかし、中には傍から見ていて「おいおい正気か」と思ってしまうような、危ない運転をする自転車乗りもいてヒヤヒヤすることも多い。(文:松本ミゾレ)
「無灯火」「歩道から急に車道に出る」
先日2ちゃんねるで、「【三大チャリの迷惑行為】車道での逆走、並走、あと一つは?」と題されたスレッドが立った。逆走。つまり左側通行をせず、右側を走っている自転車。これは確かに見ていて不安になる。
並走も、これもまた自動車ドライバーにとっては、勘弁願いたい行為だろう。特に多いのが、学生が乗る自転車の並走だ。車道を走る際に、2台の自転車が左右に並んで進んでいる。当然その分車も接触しないように距離を大きく取らなければならなくなるので非常に迷惑だ。
このスレッドには、自転車の迷惑行為に関する意見が多数書き込まれている。どれもこれも一歩間違えると事故につながりかねないものばかりだ。
「無灯火」「歩道から急に車道に出る」
「走行スマホ+イヤホン」
「傘をツノみたいしてるやつ」
もしものときのために「車載カメラ」搭載がおすすめ
無灯火は本当に勘弁してほしい。先日夜道を歩いていると、無灯火の自転車にいきなりベルを鳴らされて心臓が止まりそうになったばかりだ。
後方確認せずに車道の中央に寄ってみたり、道路の反対側に渡ろうとする自転車もかなり危ない。これは割と高齢者に多く、これまで何度もゾッとする瞬間を目にしてきた。
自転車に乗りつつスマホをいじり、さらにイヤホンで音にも鈍感になっているという人もしばしば見かける。あれもシンプルに危険だし、そういう奴が目の前からやってくると、大抵こっちが避けないとぶつかってしまうのが非常に腹立たしい。注意しても聞こえてないっぽいし。
歩道からいきなり車道に出るのも、自動車ドライバーにとってはしょっちゅう目にする、迷惑な光景だろう。まあ、何が嫌かって、自転車と自動車の接触事故が発生すると、大抵過失割合は自転車側の方が軽くなってしまうという点だ。
そういえば、知人が以前自動車を運転中、後方不注意の自転車とぶつかって事故の当事者になってしまうということがあった。このとき知人はかなりテンパッたそうだが、不幸中の幸いか、自動車に車載カメラを積んでいた。
録画された映像には、事故発生当時の状況がしっかり記録されていたため、これで過失割合がかなり軽減されたと安堵していたことを、ふと思い出した。万が一の際に理不尽な思いをするリスクを少しでも下げたいなら、車載カメラの導入は一考に価するだろう。
というかそもそも、自転車が不注意で迷惑な運転をしなければ、そもそも起きない事故も多いはず。誰でも乗れて、特に免許も必要ないだけに、自転車の運転を軽く考えている人というのは、どうしても一定数いる。こういう人たちのせいでヒヤヒヤしながら運転するのは、ドライバーにとっても酷だ。
誰でも運転できるからこそ、もう少し運用に際して安全意識を高めさせるための対策でもあればいいんだけどなぁ。ただ「歩道を自転車は走るな!」だけの決まりを作って終わりというのも、なんというか締りが悪い。