モナコGPでは9年ぶりに予選ポールを獲得したものの、抜けないコースでまさかの決勝2位。キミ・ライコネンが勝利へのこだわりを語る。……長年ライコネンの「番記者」を務めるフィンランド人ジャーナリストのヘイキ・クルタ氏が見た、アイスマンの言動をお送りするF1速報web限定連載。
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世界ラリー選手権からF1に復帰した後、キミ・ライコネンがなかなか取り戻せずにいたもののひとつが、モナコの予選での速さだった。しかし、彼の中にあるフィンランド人特有のファイティングスピリット「シス」が、ついにその壁を打ち破った。彼はマクラーレン時代の2005年以来、実に12年ぶりに、このモンテカルロ市街地コースでのポールポジションを獲得したのだ。
その週末、ライコネンは最初のプラクティスセッションから、安定した速さを示していた。つまり、マシンのセットアップと準備は完璧だったということだ。それは彼のボディランゲージにもはっきりと表われていた。10日ほど前に第二子となる娘のリアーナちゃんを授かったこともあり、モナコでの彼は本当に幸せそうで満足げに見えた。
ライコネンのポールポジションは2008年のマニクール以来、日数で言えば3261日ぶり、レース数では128戦ぶりのことだった。ついでに言えば、フランスGPは同年のレースを最後に、今日に至るまで開催されていない。
モナコでの予選終了後、メディア関係者の多くがライコネンを祝福した。ここではポールポジションを手に入れれば、もはやレースを制したも同然と考えられるからだ。しかし、キミは土曜日の「P1」を優勝にも等しいとする雰囲気に、自ら待ったをかけた。
「勝てる確率は80%と言う人もいるが、僕はまだ仕事を半分終えただけだと思っている。実際、勝てるかどうかは50/50じゃないかな。レースで予想できないことが起きる可能性はいくらでもあるのだから」
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結果とは対照的な表彰台
これまでで最も苦い敗北