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ザウバーF1、バトンの接触に激怒「あり得ない判断ミス」。ウェーレイン、2度目の大事故で慎重に経過観察

2017年05月31日 08:22  AUTOSPORT web

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2017年F1第6戦モナコGP ジェンソン・バトンとの接触でダメージを受けたパスカル・ウェーレインのマシン(ザウバー)
ザウバーのチーム代表モニシャ・カルテンボーンは、モナコGPでパスカル・ウェーレインにヒットしたマクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンに対し、理解できないような判断ミスを犯したとして激怒している。

 ウェーレインとバトンは、1周目にタイヤ交換を行うという同じ戦略を採ったため、レース中ずっと最後尾を並んで走ることになった。

 フラストレーションを募らせたバトンが58周目にポルティエでウェーレインのインに飛び込んだ結果、2台は接触。ウェーレインのマシンは弾き飛ばされて、バリアにマシン上部が接する形でストップした。

 この接触について審議の結果、スチュワードは、主にバトンに責任があると判断し、今季中の次のレースで3グリッド降格のペナルティを科すという決定を下した。しかしバトンはフェルナンド・アロンソの代役として今年1戦限りの復帰を果たしたに過ぎず、このペナルティを行使する可能性は低そうだ。

 バトンに対して激怒しているかと聞かれたカルテンボーンは「もちろんです。なぜあのような状況になり得るのか、理解できません」と答えた。

「ドライバーがあの状況を見極めた後になぜあれほど間違った判断ができるのか。私には分かりません」

「あのアクションを成功させることは不可能でした。なのになぜ、それをやってみようとしたのか、理解できないのです」

 バトンはレース後、ウェーレインが自分を見ていないことに気付くのに遅れて接触を避けることができなかったと語った。インに飛び込んだのは正しい判断だったと主張するバトンだが、何よりもウェーレインが無事でよかったと繰り返し述べている。

 ウェーレインは「あのコーナーはオーバーテイクする場所じゃない。愚かな動きだった」とバトンを非難している。

 マシンから出た後、歩いて立ち去ることができたウェーレインは、直後のメディカルチェックで異常なしと判断され、次戦カナダGPには出場できる見込みだ。

 しかしマシンが横転した際にヘルメットがバリアに当たっており、1月のレース・オブ・チャンピオンズでのクラッシュで椎骨を3カ所骨折するけがを負って2戦欠場したばかりであるため、状況を慎重に見守る必要がある。

 ウェーレインは「バリアにまた頭を打ったから、来週、改めて背中の検査をしなければならない」と述べており、今週、様子を見守った後に、再度検査を行うかどうかが決定する見込みだ。

「次のレースには出場できると思う。背中の感じは悪くない」とウェーレイン。

「(レース・オブ・チャンピオンズでのクラッシュの後には)1時間は何も感じなくて、その後に強い痛みがやってきた」
「でも今は(クラッシュから)2時間たったけど、大丈夫だ。よかったよ」
   
「それでも今後数日、様子を見ていく必要がある」