WRC世界ラリー選手権に参戦しているシトロエンは、2018年シーズンのWRC2クラスに投入するべく、シトロエンC3をベースとしたR5規定マシンの開発をスタートさせた。
シトロエン擁するPSAプジョーシトロエンには現在、シトロエンDS3 R5とプジョー208 T16という2台のR5マシンが存在するが、ライバルメーカーのマシンと比べて扱いが難しいと言われており、カスタマーからの支持を得られていない。
シトロエン・レーシング代表のイブ・マトンは、シトロエンC3 R5がこの現状を打破する鍵になると語った。
「この新型マシンの計画に一致団結している。夏にはさらなる情報を届けられるはずだ」とマトン。
「我々のプランでは、年内にホモロゲーションを取得し、来年には実戦に投入する」
「C3 R5はこれまでのR5マシンとは一切関わりがない。プロジェクトに関わっているのも新しいスタッフばかりだし、新たなテクニカルパートナーと開発を行っている」
なお、マトンはR5マシンを使ったワークスチームを立ち上げることはないとも述べている。
「基本的に、WRC2はプライベートドライバー向けのクラスだ」
「実力あるドライバーと組んで、なにかをする可能性はある。ただ、シトロエンとしてチームを送り込むことはない。あくまでプライベーターをサポートするだけだ」
■ドイツのプライベーターがオペルのR5マシンコンセプト発表も、本社は関与せず
また、WRC第6戦ポルトガルの現場では、ドイツに拠点を構えるホルツァーが、シトロエンと同じPSAグループのオペルが販売するコルサをベースとしたR5マシンのコンセプトカーを披露した。
しかし、オペルによれば、このプロジェクトに同社は関わっていないという。
オペルのスポークスマンは「ホルツァーのコルサR5製作プロジェクトは独立したプロジェクトで、我々オペルは一切関与していない」としている。
「現時点で、このR5マシンを承認することに、我々は一切興味を持っていない」
「オペルの経営陣は2015年にR5マシン製作の計画を延期していて、その時から状況は何ひとつ変わっていない」