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ワコールが宿泊事業に参入、京町家をリノベーション

2017年05月30日 20:54  Fashionsnap.com

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ワコールが5月30日、京町家・古民家を活用した宿泊・物販・サービス事業に参入することを発表した。東京・青山の複合文化施設「スパイラル(SPIRAL)」を運営するワコールアートセンターと連携し、具体的な施設コンセプトや設計案を決定した後、夏頃からリノベーションに着手。2018年4月までに2~3店舗の開業を予定し、5年後に京都市内で約50前後の施設展開を目指す。

 歴史的価値のある京町家や古民家が所有者の高齢化に伴い老朽化物件や空き家が増加している一方で、京都を中心とする宿泊施設が慢性的に不足している背景を受け、ワコールは同事業を通じて地域の生活環境改善やコミュニティ形成に貢献する考え。ワコールアートセンターはリノベーションに関する意匠・デザインや各種サービスなどのディレクション業務を、ワコールは行政や地元不動産会社を介した物件所有者との賃貸借交渉・契約業務や施工業者の選定および宿泊事業運営全般を担当する。
 事業スキームとしては、歴史的建造物の価値をなるべく保存しながらリノベーションを実施し、伝統文化と現代アートが融合した上質で居心地の良い空間を創出。ワコールスタディホール京都と連携しながら、体験プログラムのコンテンツやサービスを提供する。なお、宿泊施設にスタッフは常駐しない予定。当初は宿泊施設運営を中心に事業をスタートする計画で、将来的には京都府下や他府県での展開も視野に入れて事業拡大を図る。