モンスターエナジーNASCARカップは5月28日、第12戦シャーロットが行われ、オースティン・ディロン(シボレーSS)がカップシリーズ初優勝を飾った。
第12戦の舞台、シャーロットはNASCAR参戦チームや関係企業の多くが本拠を構え、デイトナと並んで“聖地”とも呼ばれる場所。20日には同地でオールスター戦も行われている。
シリーズ最長の600マイル(約960km)、400周で争われた決勝レースでは、序盤からトヨタ・カムリ勢が好ペースで周回。ステージ1ではカイル・ブッシュ、マーティン・トゥルーエクスJr.とトヨタ勢がワン・ツーを飾った。
続くステージ2は、スタートから43周後の143周目に突然の豪雨に見舞われレース中断。1時間40分後にコンディションが整い再開される。ここでは中断前からトップを走っていたトゥルーエクスJr.が快走してトップチェッカー。今季6度目のステージ優勝を手にした。
ステージ3では、ピットレーン速度違反のペナルティから一時は周回遅れになりかけたデニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)が躍進してステージ優勝。また、トヨタ勢はステージ上位5台を占める快進撃をみせる。
迎えた最終ステージ4では、328周目にイエローコーションが出されたが、以降は大きな混乱はなし。そのためトゥルーエクスJr.やカイル・ブッシュをはじめとするドライバーたちはグリーンフラッグ下でピット作業を行う。
しかし、ここでジミー・ジョンソン(シボレーSS)やディロン、ジョーイ・ロガーノ(フォード・フュージョン)らはステイアウト。燃費走行でチェッカーまで走りきるギャンブルに出て、戦略が分かれる。
しかし、ステイアウト組は燃費走行でペースを上げられない一方、ピットインしたチームはフレッシュなタイヤを履いていることもありトゥルーエクスJr.、カイル・ブッシュらがステイアウト組を猛追。388周目には3、4番手までポジションを上げた。
すると、レース残り2周の398周目に首位を走っていたジョンソンがガス欠で戦線離脱。これでディロンが首位、カイル・ブッシュが2番手、トゥルーエクスJr.が3番手に浮上する。
トヨタ勢は残り2周でトップのディロンに猛チャージを仕掛けるが0.8秒及ばず。398周目にトップに浮上したディロンがカップシリーズ参戦133戦目で初優勝を手にした。
また、リチャード・チャイルドレス・レーシングが走らせるカーナンバー3にとっては、2000年のデイル・アーンハートSr.以来となる勝利となった。
モンスターエナジーNASCARカップの第13戦は6月4日、デラウェア州のドーバー・インターナショナル・スピードウェイで行われる。