5月26日
今日のニュルブルクリンクは晴れ。気温は20度前後と昨日と変わりませんが風がなくとても過ごしやすい朝でした。
サーキットに着くと、メカニックたちはすぐにピットに駆け込み、Q2に向けてあわただしく作業を行い始めました。そして9時30からは昨日のQ1の続きでQ2が始まります。#123はNattavude(ナタウッド)選手がアタックにでました。
1周目に車輌の確認をして、すぐにアタックに入ります。タイムは9分58秒092と10秒以上タイムアップします。まだ予選時間は残っていたがチームはここでQ2を終え結果3位となった。
#124号車はGrant(ガラン)選手がアタックしました。しかし、タイムは10分13秒583で昨日のタイムを上回ることはできなかった。予選時間は残っていたがチームはここでQ2を終え5位となりました。
Suttipong Smittachartch(スティポン・サミタシャ)のコメント
#123
昨日は練習でセットが決まらずセット変更していきなりのQ1でしたがクルマはよくなり、10分9秒台というタイムにも満足をしています。
今日のQ2ではアライメントをやり直し9分58秒台が出ました。明日の決勝はこのままいきます。
#124
昨日の練習走行後、アライメントを取り直しました。Q1では10分12秒台とあまり満足のいくタイムではなかったです。今日のQ2ではアライメントを微調整して臨みましたが、タイムアップできず、昨日のセットの方がよかったかもしれませんね。
午後になると気温があがり、ニュルブルクリンクはまるで真夏のようにとても暑く、昨日までとは違い半袖で過ごせたほどでした。
午後には、チームは明日の24時間レースに向けミーティングを念入りに行った。ドライバ―の順番などの戦略を確認して明日に向けての準備は完璧です。
さらにミーティングの後はタイからもやってきている複数のメディアの取材対応も行いました。TOYOTA Gazoo Racing Team THAILANDはドイツでも注目のチームのようです。
5月27日
タイチームが泊まっているホテルはコテージになっており、周りは草原に囲まれた大自然の中のホテル。決勝日の今日は天気もよく、非常に気持ちいい朝。ついに決勝日を迎えました。
朝、ホテルからサーキットに向かうと、いつもは5分で行く道が大渋滞。サーキット手前の1km以上に車が並んでいました。サーキット周辺も人だらけで結局20分以上もかかってパドックに到着しました。関係者によると今日、決勝日当日は20万人もの人が集まるとのこと。
メカニック、ドライバーともに9時30分ごろサーキットに入り、ホスピタリティテントで朝食を済ませた。その後、ドライバーはメディアの取材を受けますが、タイのメディアからの取材には非常にリラックスした表情で決勝までの時間を過ごしていました。
サーキット内は、決勝が近づくにつれ人も増え、ピットガレージ前も人が多く、関係者でさえガレージに入るのが一苦労するほど。
取材対応がひと段落して昼食を取るといよいよスタート前進行が始まります。ちなみに、このレースウィーク中、ホスピタリティでも、コテージでも手作りのタイ料理が用意されていました。
チームはタイからシェフを4人も連れてくる徹底ぶり。レースをするための環境は抜群です。
さあ、レースへ出陣。スーツに着替えたドライバーは全員、豊田章男社長から頂いた伊賀八幡宮の勝守りを身につけます。
13時45分、いよいよスタート進行が始まった。グリッドにはたくさんの観客で賑わっています。
15時30分、24時間レースがスタートした。#123号車はNattavude(ナタウッド)選手がスタートを担当します。
スタート順位のクラス3番手からレース開始直後には1番手に上がった。レース序盤は123号車がクラス1番手、124号車が3番手と順調な滑り出しです。
しかし、レースが数周たった頃、123号車のペースが落ち始める。パドルシフトに不具合が出ていました。ピットインして応急処置を行いSuttipong(スティポン)選手にドライバー交代してコースインしたがパドルシフトの不具合は改善されませんでした。
そのまま走行をしてドライバー交代のタイミングでパドルシフトのリングを変えてManat(マナット)選手がコースイン。
その後は順調に走行をしていたが途中ボンネットが開いたため急きょピットインして応急処置を行いました。
その後Nattapong(ナタポン)選手にドライバー交代。23時25分現在、Nattapong(ナタポン)選手は9番手を走行している。
#124はGrant(ガラン)選手がスタートドライバ―を務める。クラス5番手からのスタートだったが順調に順位を上げ序盤の早い段階で2番手まで上がりました。
Arthit(アーティットゥ)選手にドライバーチェンジしてからも、しばらくは順調に上位をキープしたが、途中タイヤかすを拾い走行に支障がでたため、ピットインして順位を落としました。
3番目のドライバー木下選手がコースインすると、今度はドライブシャフトにトラブルが出ます。23時25分現在、メカニックはドライブシャフト交換を行っています。
次々と予期せぬトラブルが出ましたが、それでもメカニックは諦めず懸命に作業を行い、クルマをコースに送り出す。ドライバーもメカニックもどんなトラブルにも諦めず、24時間という長丁場を戦っています。