ドイツ・ニュルブルクリンクで開催されている『第45回ADACチューリッヒ・24時間レース(ニュルブルクリンク24時間レース)』は決勝スタートから12時間が経過。81周終了時点でアウディスポーツ・チーム・ランドの29号車アウディR8 LMSがトップにつけている。
2016年はレース序盤から雹が降るなど急激な悪天候に見舞われたニュル24時間。今年はレーススタート時の気温が27度、路面温度35度と、例年にない暑さのなかで幕を上げた。
スタートでは、ポールシッターの704号車スクーデリア・キャメロン・グリッケンホウスSCG-003Cがポジションをキープ。その後も首位争いを繰り広げたが、16周目に他車から追突され右リヤにダメージを負いガレージイン。現在はトップと1周遅れの総合20番手で走行している。
また、アウディやBMW、メルセデスがワークスサポートするチームにもアクシデントが相次いだ。アウディスポーツ・チームWRTの10号車アウディはスタートから5時間が経過したタイミングで、周回遅れのマシンと接触してガードレールにクラッシュ。
フェニックス・レーシングの5号車アウディは単独スピンで上位争いから遅れを取ったほか、HTPモータースポーツの47号車メルセデスAMG GT3はクラッシュでマシンフロントに大きなダメージを負い、レースをリタイアしている。
そんななか、29号車アウディは大きなトラブルもなく順調に周回を重ね、スタートから6時間が経過した時点で1分近いリードでトップに浮上。81周終了時点でも1分31秒もの大量リードを構築している。
総合2番手はチームWRTの9号車がつけ、アウディがワン・ツー。3番手に98号車BMW、4番手に28号車アウディ、5番手に43号車BMWが続き、メルセデス勢最上位は50号車AMGの総合6番手だ。
TOYOTA GAZOO Racingとスバル/STIが戦うSP3Tクラスは89号車アウディTT RS2が12台中トップ。クラス2番手に90号車スバルWRX STIが続いている。
90号車スバルはカルロ・バンダム、山内英輝、マルセル・ラッセー、ティム・シュリックの順でローテーション。序盤ペースが鈍り最初のピットインで燃料が気化するパーコレーションの症状が出たこともあり、やや出遅れた感があったが、レース開始6時間半ほどでクラス2番手に繰り上がり、その順位を守っている。
一方、170号車レクサスは井口卓人、松井孝允、蒲生尚弥、矢吹久の順でローテーション。井口は序盤とその後、2回も飛び石をフロントウインドウに受けながらも走行して、クラス2番手をキープする。しかし、矢吹の最初の担当時にピットインを予定していたラップで他車両から接触を受け、カナードを交換することとなり、この作業の間にクラス2番手の座を90号車スバルに明け渡すこととなった。
28日も晴天は続き、ゴールの直前には最高気温29度という予報が出ている。総合上位陣にはレース序盤から接触によるアクシデントが頻発した。SP3Tクラスは、トップから3位までの距離は1周と少々であり、これからの展開から目が離せない状況だ。
SP3クラスは木下隆之が乗り込むTOYOTA GAZOO Racingの124号車カローラ・アルティスがクラス14台中7番手、僚友123号車が14台中10番手を走行している。
そのほか、梅本淳一と奥村浩一が乗り込む128号車ルノー・クリオRSはSP3クラスの4番手、佐々木孝太が参加する41号車レクサスISF CCS-RがSP8クラスの7台中6番手、関豊の162号車BMW E90 325がV4クラス10台中5番手、佐藤健介/下島洋介/瀬谷隆の245号車BMW M235i RacingがCup5クラスの13台中10番手となっている。